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二週目の人生  作者: 翠葉
3/3

ユーカと可愛い妹

詰め込みすぎたので編集+書き足ししました。

 ライクレジット邸は広い。

 夕香は現代日本では紛れもない庶民だったので、人間が4人横に並んでもまだスペースのある廊下など、学校や病院以外では見たことが無かった。

 廊下も単調ではなく、一定間隔に並ぶランプは磨りガラスで花を模した形をしていたり、絵や彫刻。綺麗な花瓶に生けられた生花など。室内の落ち着きを乱さない程度に配置されたそれらは、センスの良さを伺わせる。

 アーシェに伴われたユーカが廊下を歩いていると、使用人は皆廊下の端により、小さく頭を下げる。それに視線を送り、時には労いの声も掛けながら、歩いた先にある部屋に入ると、そこには既に妹と乳母のサリアが待っていた。


「おねーちゃん」

「おまたせ、ユーリ」


 まだ背が届かない椅子に、クッションを重ねて座っている女の子は、ユーカの双子の妹で、名前をユーリと言う。

 くりくりと大きな瞳は明るい新緑の翠で、柔らかな髪の毛は薄茶色でふわふわした猫っ毛だ。ミルク色の肌に、ついつい突きたくなる頬は薄紅。

 そんな子が、自分の顔を見ただけで満面に笑みを浮かべるのだから溜まらない。


(私、現世は絶対シスコンになる……こんなの萌え死ぬに決まってるっ)


 内心の叫びを声にしないよう必死に堪えながら、ユーカは妹の頭を撫で軽く抱きしめた。辛うじて声に出てないだけで、表情はものすごい笑顔だと言うことに、本人だけが気付いていなった。

 二人で紅茶を飲み、コック長が作ったお菓子を食べる。今日のは蝶を模した焼き菓子だ。さくさくした感触がとても美味しい。


「おねーちゃん。おひるねのじかんまで、あそぼう?」

「いいよ?何して遊ぶ?」

「んと……えと…ボールであそぶ」


 おやつを食べ終わってすぐ、ユーリと二人で部屋のおもちゃ箱を探る。中から出てきたボールは、勿論ゴムで出来たそれでは無く、動物の皮を縫い合わせた物で、日本で言う蹴鞠の鞠に近い。あまり弾まないけど部屋の中で遊ぶんだし、却ってその方がいい気がした。


(そういえばこの世界、玩具ってあんまりないよね。3DSとかPSPは無理だろうけど…粘土ならあってもいいんじゃないかな?)

 

 無邪気にボールを追いかけ、ちいさな両手で自分へと転がす妹をみつつ、ユーカは小麦粉粘土と、オセロ。積み木を妹のため、作ってあげようと心に決めるのだった。

 そのうち、特にオセロは使用人や両親も夢中になるほど人気のボードゲームになるのだった…





調べてみましたが、積み木が出来たのは18世紀で案外遅いようです。オセロは言うまでも無く日本発祥の遊び。

 粘土は、多分あると思うけど、妹が口に入れても平気なように小麦粉で作る事にしたようです。ユーカマジシスコン。

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