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【罪】の謎  作者: 凛莉
第2章 冒険
22/30

Secret story3 心

注意

本編とは関係あるようでありません

番外編のようなものです

「お前の本当の名は何だ」


ちっ・・もうバレたか

リオという奴、なかなかやりそうだね・・

バレてるんだったらもう隠す必要はないだろうね


ただ、シー=ロンア お前にだけは見せたくなかったな


† † † † † †

「ゼリテ! 一緒にあそぼ!」

ダンダンと窓を叩いてる一人( 匹)獣人(ヒューニマル)

彼は私の幼馴染の、親友、シー=ロンア


「いいよ でもつまんなかったらすぐ帰る」


こんな事を言ってるけど、つまんなくてもシーがいれば楽しいんだよね


「えー! ・・でも楽しい事だから大丈夫!」

笑顔が絶えない少年、犬の獣人(ヒューニマル)

性格は穏やかで、面白くて、楽しくて・・いいことがたくさん起こります


でも、正反対なの


私はゼリテ、ゼリテ=ミータ 狐の獣人(ヒューニマル)です

性格は、無愛想とか、冷たいって言われています

自分でもわからないんです

どうやって接したらいいか、わからないんです


だから皆、私を除け者にします

でも、一人だけ、私と仲良くしてくれる人がいます

それがシーなんです


言葉には出さないけれど

私はシーが大好きです


でも、恋愛対象となったら別



「どんな事するの?」

「面白い魔法見つけたの!二人で練習しよ!」


獣人(ヒューニマル)は魔法が得意、理由は元々魔力(マナ)が多いから、もあるけど

本当の理由は興味本位でみつけた魔法を練習しているから


知らず知らず得意になっている

皆は知らないけど、私は知っている


「ゼリテって、髪の毛真っ黒だから、この魔法を使えば、ボクみたいな髪にもなれるよ!」

「そうなの? どんな魔法? 教えて!」

やっぱり私も獣人(ヒューニマル)。 興味が沸く


「げん・・・げんえい?」

「それ、ニンゲン界の読み方、シャインドって、読むよ」

「あっ、そっかー!シャインド、シャインド、シャインド・・もう忘れないぞ!」

「なんでこんなところで間違えてるのか不思議」

皮肉を込めてみたけれど、全然通じない

「えへへ・・でも、教えてくれてありがとう!ゼリテって優しいんだね」

「別にっ」

ふいっと顔を背けてしまったが、本当はとても嬉しい

嬉しすぎてバクハツしちゃうかも


初めて言われた

この3文字の言葉


こんな楽しい毎日、ずっと続く・・よね?



父も母も、誰も誰もいないけど・・・


幸せ


だけど、アイツが来るまでは・・



「おい!みんなこっちだ!逃げろ!」

「きゃぁぁぁ!」


魔王の部下が、襲ってきた

村は壊され、焼かれ

自然は無くなり

人々を物のように殺した


「シー!こっち、早く!」


私達はちょうどいい隠れ場所を見つけた


「見つからないように、静かにしよ」

私は小声で言う


「うん」

シーも答える



何時間?何日?何分?どのくらい経ったときだろうか、

今までの悲鳴や音がしなくなったのだ


「私、見てくるね」

「えぇ!?危険だよ、ボクも行く!」

「駄目!絶対に駄目! 100数えても戻らなかったら・・逃げて!」

「やだ!置いて逃げれない!!」

でも、もう無理 駄目なんだよ

「逃げて、逃げて、遠くに逃げて・・そして生きて、そしたら絶対また会えるから」

「ほんとう?」

涙をポロポロ流している 男なのに、情けないね

「嘘はつかないわよ、馬鹿」

そして、シーに聞こえない程度に言った「大好き」って

聞こえたのかはわからないけど、多分・・・


『見つけた』

!!

やっぱりまだいた・・魔族!

『魔王様、どうします?』

親玉まで、いるのね・・・

きっと私は・・・殺されるに違いない

ならば私は・・受け入れる

そっと目を閉じた


『フフフ・・面白い小娘だ、死ぬのが怖くないのか?』

魔王に向かって言う

「私には失うものは何もありません 悲しむ者も」

『ほう・・ならば仲間になれ』

「へ?」

急にこんなことを言われてアホみたいな声が出た


『仲間になれ、と言っている』

「・・っ誰があん・・た・・な・・ん・・・」

魔王に打ち込まれたのは闇属性の魔法だ

視界が黒くなる・・

心が・・真っ黒に・・なっていく・・・

壊れていく・・

シー・・・は大丈夫かな?

でももういいや

もうどうでも

闇が晴れた

「・・なる 魔王様、貴方の仲間に・・なる」

『フフフ・・・お主、名は?』

「ゼリテ=ミータ」


† † † † † †


私はあの人の操り人形

心が壊れて

感情がほとんど無くなった

残ったものは、憎しみ恨み怒り

もうどうでもいい

私は魔王様の命令を聞き、実行するだけ


だけど、壊れた心の隅で

今も助けを呼んでいる

誰か私に光をちょうだい

もう何も無いと思ってた

だけどまだ何かあるならば・・・


『次の事にかかってくれ』

「わかりました」

私は魔王の城を出て

精霊使いから奪ったネックレスを握って言う


「誰か私を助けて」


そこに宿る精霊には聞こえただろう

長い!


ゼリテ=ミータの過去です。

前回シーが「前は優しかったのに」って言ったんで、

どうしてあんなになってしまったのかってのを書きました

長くなった


一応完全に魔王側ではないようです。

今後のゼリテに注目。

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