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13-4六色の魔法と新担任

今日は魔法の授業なのだがいつものそれとは少し訳が違う。

今日の授業は属性判定。

何をするのかというと自分が使える魔法の属性を知るのだ。

まだ一応魔法を使う事を諦めていない俺としては結構重要なイベントだ。


魔法には基本として六つの分類がある。

無、火、水、雷、地、風に分けられる属性だ。まあRPGなどではお約束である。

因みに無とは『浮遊フロート』や『拘束バインド』の様な属性を持たない魔法。その他の属性はだいたい名前の通りだ。

基本的には一人辺り無と残り五つのうちの一つを持ち合わせていて、持っていない属性の魔法は使えない。

メル兄は風、アルマ先生は地だとか。

個人的希望としては雷以外かな…?確定では無いが神力を使える様になったら雷で被るし、色んなのが使えた方が便利だろう。

いっそ異世界に転生しちゃった人間だし、全属性使用可能とかのチート性能来ないかなー…。



「はい、じゃあこの水晶に手を当てて下さい。」

目の前に有るのは注意しなければそこに存在する事すら気付かない程に透明な水晶。

通称、判定玉。

何のひねりも無いがその分わかりやすい。

触れると光り、その色によって触れた者の持つ属性が分かる。

緊張の瞬間だ。そっと手を乗せる。

ほわっと水晶が輝き出す。淡い青だった。

「これは水…ですか…?」

アルマ先生に問い掛ける。

「いいえ、おめでとうございます。これは恐らく氷ですよ。」

「氷…。やった…、やったーっ!」

尻尾をちぎれんばかりに振り、飛び跳ね、少々はしたなく喜んでしまった。

ルナの咳ばらいにハッとなり、少し落ち着きを取り戻す。

しかし俺がここまで喜ぶのには意味がある。

先程も述べた様に基本的には持ちうる属性は無+火、水、雷、地、風のいずれか一つ。

では氷とは何なのか?

物事には何らかの例外がある。これがその例外だ。

これは複合属性と呼ばれる二つ以上の属性が混じり合った際に生じる属性である。

氷は水と風からなる属性で、複合属性を持つ者はその元となっている属性も使用できる。

つまり俺は一気に氷、風、水の三つの属性が使える事となったのだ。

そして複合属性の適合確率はだいたい五十人に一人。およそ2%。

転生という物に関係あってか見事その確率を俺は引き当てた。

え?どうせ魔法が使えないなら宝の持ち腐れじゃないかって?あーあーそんなの聞こえな〜い。

でもそう考えると俺なんかよりルナが持つべき属性だったのではないかと少し思ってしまった。



…その次の瞬間までは。



次の瞬間目を灼くような閃光と水晶の割れる音を聞いた。


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