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11‐5運命の刷新

メル兄が試験が終わり戻ってきた。

結果はまだらしい。疲れのせいなのか試験の出来のせいなのかだいぶぐったりとしていた。

そして部屋に戻るとあれが無いこれが無いとか騒いでいた。トリークの仕業かもしれないが、まあこれはしょっちゅうの事だ。

メル兄の部屋、いや物置から入学までに必要な物だけを選別して向こうの寮に送らなければいけないのだがこれは一苦労な作業になりそうだ。

そんな事より今現在トリークが来ている。

普通に会話しているが、トリークの一挙一動に細心の注意を払う。


「では…、私はここら辺で。こんな者の為に、貴重なお時間ありがとうございました。」

動き出した!

食堂を出ていくトリーク。

「お父様、少しお手洗いに。」

トリークの追跡を開始する。前回のリアン先生を尾行した時のとは訳が違う。見つかれば=バッドエンドだ。殺される様な事は多分無いだろうが、そのまま大人しくされればリアン先生との結婚は成立してしまうだろう。

そんな事はさせない。

変化した後の運命がどんな物かは分からないけど…、だけどリアン先生を利用するだけのあんな奴にはリアン先生を渡さない。


幸い地の利はこちらにある。後は獣人としての能力をフルに発揮し、気付かれない様にするのみだ。

あいつは、やはり出口とは違う方向に向かっている。そしてキョロキョロと度々周りを見るので気が抜けない。

そしてあいつは俺の部屋に入った。

よし、これで言い逃れは出来ない筈だ。

というか俺のも盗まれてたんだな…。アクセサリー類に興味が無かったとは言え、全く気付か無かった…。

そっと中の様子を伺う。

見事に部屋の中を物色していた。今の俺にはその様子が生ゴミにたかる野良犬の様に映った。

本当の…本当の最後の希望が打ち砕かれた。

こんな奴にリアン先生を幸せに出来るとは思えない。

物品を盗って出て来た時点で全てを終わらせる。

…今か今かと待ち構える。

…来る!

「何をなさっていたのでしょうか?」

「…これはお嬢様。帰り道に迷ってしまいまして。」

事情が分かっていなくとも明白な嘘だった。

「もう無駄な嘘は止して下さい。」

迫力に欠けるが威圧的態度で臨む。

「参ったな〜こりゃ。一応周りに誰も居ない事を確認しといたつもりなんだけどな〜?」

雰囲気が変わった。

「ま、こんな所で立ち話もあれだ。外に出ようじゃないか?お嬢様。」

手には金属的な光を放つ刃物。ちょっと迂闊だったかな…?何で凶器を持ち合わせている可能性を考慮しなかった俺…。

「…分かりました。」

俺は要求を飲むしか無かった。

「物分かりが良いじゃないか。勿論他言無用だ。」

単独で動いた事が今更悔やまれる。

さて、どうした物か?


アティちゃんピンチ!?

作者がハッピーエンドの方が好きなんで大丈夫なんでしょうけど。

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