10‐4リアン先生の婚姻
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今日はリアン先生じゃなく、アルマ先生の授業だ。
もちろん相変わらず魔法は使えない。
「…つまり、古代語を介する事により、世界により明確なイメージを伝え、魔法発動の補助となるのです。」
俺が英語だと思っていた物は先生曰く、『古代語』なる物だそうだ。
古代って…、まさかこの世界が実は何らかで人類滅亡後の地球なんて事は無いよな…?
「この事から古代語も一種の魔力媒体と取れますね。」
んにしても俺は何故魔法を使えないのだろうか…。
やっぱり魔法を自在に使える事には憧れて止まない。
「今日の授業はここらへんにしましょう。ありがとうございました。」
「「ありがとうございました!」」
さてと、これからどうしようかな…。
ずっと気になっているしここは…
「ねえ、ルナ。」
「何ですか?お姉様。」
「いっそ、リアン先生に直接聞いちゃおうか?」
「えぇっ!?リアン先生の彼氏さんの事ですか!?大丈夫…何ですか?」
驚くルナ。
「だってさ、外に出られたらそれ以上調べられないでしょ?」
「そ、それはそうですけど…。」
口ごもるルナ…。
「けど?」
「直接聞きにくかったから尾行したんじゃないんですか?お姉様の尾行の意味って…。」
うっ…、痛い所を突かれた。
「それは言わないでよ…。」
「ごめんなさい…。」
ルナは別に悪い事してないけど謝られた。
斯くしてリアン先生突撃インタビュー作戦が実行される事となった。
当のリアン先生はといえばギリギリ授業が終わっていなかったからまだ家にいた。
またも軽い足取りでさっさと出ていこうとするリアン先生を何とか食い止めた。
「何かしら?アティちゃん?ルナちゃん?」
「いえ、あの最近ずっとニコニコして楽しそうだなって思いまして。」
多少遠回しに質問をする。
「やっぱり分かっちゃうかしら?」
大分聞かれて嬉しそうだ。というかここまであからさまで気付かない人間の方がレアではないか?
「実はね、まだ決まってないけどね、もしかしたら先生、結婚するかも知れないの!」
「本当ですか!?」
素直に驚くルナとやっぱりかと言った感じの俺。
「あら、アティちゃんはあまり驚かないのね?」
「いえ、そんな事はありませんよ?」
だって、結婚するって事は一応知ってたしなー…。まともじゃない方法で。
「そういえばお相手はどんな方何ですか?」
俺が気になるのはむしろこっちだ。
「彼はとっても素敵な人よ。優しくてかっこよくて…それで…。」
駄目だ。止まらなくなった…。恋は盲目とは良く言った物だ。
全く周りが見えていない。
でも逆に盲目になれる程の魅力的な相手で良かった。
「もう今度連れて来ようかしら?」
何だと!?
いや、これは相手を見定める良い機会かもしれないな。
さて、どんな人が来るか。
鬼が出るか蛇が出るか…。多分そんな恐ろしい物は出ないけど。