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8‐5王城訪問と意気消沈

「お前はどうしてあんな場所にいたんだ?」

先程出会った少年からの質問。

「言ったでしょ?迷子なの。お父様と妹と逸れたの。貴方も似たようなモノでしょ?」

平然と答える。

しかし孤独じゃないとこうも違うもんなんだな。今はもう泣きたくなる様な事も無い。

「だーかーら!俺は違う!俺はな…。」

少年の肩に手を当て

「大丈夫、そこから先は言わなくても察してるから。」

この先を言ってしまっては少年にも面子という物が無いだろう。

「…本当にお前は理解しているのか?」

「貴方の面子を壊すつもりは無いから安心して。」

「まったく…。何を安心すれば良いんだ?」

少年は半分独り言の様に呟いていた。



そういえばさっきから歩き回っているものの迷子二人が歩き回ったところで状況の好転は望めないのではなかろうか?

「これは何処に向かって歩いてるのですか?」

当ても無く歩くのは流石にまずい。

「とりあえず王城から出るべきかと思ってな。」

なるほど…。

って、うん!?

「道が分かるんですか!?迷子なのに!」

「俺は何回迷子を否定すれば分かって貰えるんだ?」

否定してたっけ?

「アティ!」

背後からの呼びかけに対し、振り返るとそこには見つかった事に対する安堵と見つからなかった事に対する焦りの入り混じった父がいた。

「お父様!」

とりあえず呼びかけに応える。

そして再び向き直り。

「ありがとうございました。おかげで父も見つかりました。」

とりあえず笑顔。淑女の嗜みとしてだが、今回のは割と自然に出た気がする。

そして少年がいくらか間を置いて。

「あ、ああっ!良かったな。」

何故か動揺する少年。

「これはアラン王子!お久しぶりです。」

…今なんつった?

「お久しぶりです。トピアーゼ公爵。」

父と普通の様に話すこの少年は…。

「アラン…王子…?」

「あぁ、知らなかったのか?」

…やばい。まさか王子なんかだと知らず知らずに無礼な態度をしていた気がする。というかしていた。

まず此処は素直に

「数々のご無礼お許し下さい!」

全力で頭を下げる。無いと思うけど暴君王子だったりしたら打ち首確定かな…。

浮影俊喜の次回の人生にご期待下さい。なんてゴメンだ。

「顔を上げろ。」

いきなり態度が変わった…。死んだかな?これは…。

怖ず怖ずと顔を上げる。

「ならば俺と結婚しよう。」

一瞬言葉の意味が分からなかった。

は…?何がどうしてこうなった…?

というか何が起こった?

告白された?

そしてこの国はこんなのばっかなのか?

余りに急な展開に頭がついていけなかった。


どうでもいいですけれど地デジ化しましたね。

皆様の家のテレビは大丈夫ですか?

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