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23‐3早起きと初出勤

「お待たせ〜。」

十五分くらいした後ちゃんとした服装で戻ってきた。

「じゃ、アティちゃんはこっちよ。ガールズトークがしたいんだからストラド君はここで待っててちょうだいね。」

「分かってるよ…。」

疲れた様な表情のストラドさん。

「終わった時にいなかったら…。うーん…、罰はその時考えるわ。少し楽しみね。」

わー…、良い笑顔。生き生きとしてるなぁ…。とりあえずこの人には逆らいたくない。

「分かってるって…、どこにも行かねぇよ…。」

そこら辺はストラドさんも心得ているようだ。

「あら…、残念…。」

彼女は本当に残念そうな顔を浮かべていた。



場所は変わって昨日面接が行われた部屋。

「それじゃ、改めまして。潔白なイノセンス・ブラックへようこそ。」

「イノセンスブラック…?」

何だそりゃ。

「そう、それがうちのギルドの名前よ。現在構成員はあなたを含めて18名。そして名は体を表す。うちは掃除、洗濯、お手伝いから機密文書の受け渡し、果ては暗殺まで何でもこなすわ。そしてそのいずれの行為も国を後ろ盾とし、罪として問われる事はないわ。まさに無罪潔白。」

何だか…、スケールがデカすぎて掴めない。

それに暗殺とかをこなす奴が掃除洗濯をしている場面も想像できない。

「潔白どころか、真っ黒ですね…。」

「ま、流石に限度はあるけどね。意味も無く大量虐殺とかすればアウトだし…。」

それは言外に意味ある大量虐殺はOKと言ってないか…?

少し寒気を覚えた。

「でも基本的には自由よ?下手に情報をリークしなければ、日常生活も特に制限はないし。」

「部下に裏切られる心配は無いんですか?」

何かスパイとかよくありそうだし…。

「あんまり気を使う必要は無いわ。人は選んでるし、何より私にはこれがある。」

「…眼ですか?」

ピンッと伸ばされた人差し指が彼女の左目を指す。

「そうよ。…もしかして知らないのかしら?悪魔の眼について。」

何かあるんだろうか…?

「えぇ、初耳です。」

「じゃ、教えてあげる。私がアティちゃんに初めて話し掛けた時の事不思議に思わなかった?」

まあ…、何で俺に運命が無いかを見抜いたのかは不思議っちゃあ不思議だったな。

「これはその種明かしよ。悪魔の眼はその眼で見た対象の過去と未来を映し出すわ。正確には左目が未来を右目が過去をね。」

なるほど…、運命が無いと未来も不規則に変化するから分かったのか…。

「でもまあ、天界の運命予知システムとは違って欠点もいくつかあるわ。それに今は右目は見えないの。だからアティちゃんにはそこら辺を適度に補ってもらえると助かるわ。」

そこら辺はうまく持ちつ持たれつの関係を築くべきだろう。

「私に出来ることであれば、可能な限り頑張ります。」

「うん、理想的な返事でありがたいわ。あと他に何か聞きたいことはある?」

少し考える。あの悪魔について話を聞きたかった。

そして意を決して口を開いた。


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