3‐2眠り姫発寝(はっしん)?
今天使から神力講座を受けているんだが…、マジ分かんねぇ…。
理解した所だけでも要約すると、
まず以前も述べた通りに神力を持っていると運命が無い。これによって他人の運命に干渉出来るそうだ。
例を挙げるなら、例えば車に轢かれそうな人Aがいる、周りにも人はいるが救えない、これは皆Aを救えないという運命があるからだ。
しかしそこに神力持ちがいれば救えるかも知れないし救えないかも知れない。
救う運命も救えない運命も持ち合わせていないからだ。
また逆に干渉される事も無いそうだ。
とまあ理論的にはこうだが天使たちは基本干渉をしないというルールの元動いてるそうだ。
しかし俺が動いて運命を変える分には構わないらしい。
というか俺がいる時点で既に多少なりとも運命は変わっているそうだ。
次に神力の変換だが、天使たちは神力の塊みたいなものらしいから、わざわざ使用方法を習うまでも無く、正直教えるのは困難なのだそうだ。
ただ天界では神力伝導率とやらが良いらしいので消費は望めないが練習には丁度良いらしい。
それにしても俺は本当に神力を消費しきれるのだろうか?平和な生活を続けるだけならこの五年間に神力など使う要素も無かった。具体的な量も分からないが積極的に使用しなくては無くならなそうだ。
「では、浮影さん次は『生きとし生ける者の大図書館』の説明に移ります。」
聞き慣れない単語が急に出て来た。
「ライブライブラリー?」
「はい、そうです。簡単に言えば生物の運命が本となって置いてある所です。ここで私たちは運命を確認し、手直しなどを行っております。」
「手直し?干渉はしないんじゃなかったか?」
「基本そうですが世界のバランスを崩しそうな存在が誕生した際には、消しに行きます。事実今の貴方の世界にも過去に魔王が誕生し、天界から討伐部隊が派遣されました。」
消すって表現怖いな…
「それって俺はバランスブレイカーじゃないの?」
多少身の危険を感じ聞いてみる。
「それは運命が見通せ無いので何とも…。まあ、今回は私たちに責任があるのである程度は目をつむります。」
よかった…消される事はなさそうだ。
「だいぶ話が逸れたけど何だっけ?ライブライブラリー?って何なの?」
軽く忘れてた。
「あっ、そうでした。ライブライブラリーというのは先程述べた通り運命を確認できる場所です。貴方に関わる事で運命はどんどん変わるので当てにはなりませんが参考までに運命の確認が出来ます。」
「それってほとんど未来予知じゃね?」
「使い方次第ではそうなりますね。」
サラっととんでもない事言ったな…。
「あ、ご安心下さい。あんまり外れた行動をした場合には…。」
「場合には…?」
ゴクリと唾を飲み込む。
「容赦無く消します。ですから頑張って善行を積んで下さいね?」
寒気が走った、目が笑ってないよ天使さん…。
明日からテスト勉強を始めねばならない為、十日程更新が止まります。
もしかしたら勉強に飽きて更新するかもしれませんが(笑)