1‐1何コレ理不尽?
きっと今まで俺は極一般的な高校生だっただろう。
名前は浮影 俊喜、齢は16、名字だけは格好良いと言われる。彼女いない歴16年の何処にだって居そうな変哲も無い高校生だろう。
それも数分前までの話
今目の前には閃光が走っていた
遡ること数分前――――
帰宅部である俺は今日も真っ直ぐに家を目指し歩みを進むていた。するとどうだろうか目の前から美少女ではあるものの真っ黒なゴスロリファッションに身を包んだ、正直知り合いだったら全力で無関係を証明
したくなるような、少女が向かってきた。
思えばこの時点で運命は
決していたのだろう…
何事も無く脇を通り過ぎようとした瞬間―――
今度は時代錯誤としか言いようの無い騎士の鎧を
身に纏った残念イケメンが現れた。
流石にねぇよっ!!
「見つけたぞっ!!この悪魔めっ!!」
頭までしっかり逝っちゃってるご様子でした。
「我が光の神技をうけよっ!!」
だ、駄目だ…余りにも…
見てられんっ…!
その時俺は冗談だとばかり思っていた。
そしてそれが少女に向けられたものではあったが間に居た俺が被害を被るとは思いもしなかった。
「閃・光・斬っ!!」
―――そして現在
光に包まれ消えて行くのをそして何か満たされていくのを感じた。
「やったかっ!?」
「それはやってないフラグでは無くて?」少女はぼやく。
「馬鹿な!?我が閃光斬が敗れるなど…!」さも有り得無いという様子だ。
「その閃光斬とやらは間にいた少年に当たってたわよ?」
「罪無き少年を盾にするなど悪逆非道の極みっ!!許さん!!」
「とりあえず私は何もしてないわよ?付き合ってらんないわね…」
少女はそう呟くと文字通り飛び立った。その背には形式的過ぎる程の悪魔の翼があった。
「ま、待てっ!!」
そこには少年を殺した挙げ句悪魔も取り逃した残念イケメンがいるのみだった。