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8番目の初恋。  作者: のん


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8番目、恋の病!?80


あれからベル様はすぐにお仕事へ向かい、私はベッドに逆戻りした。

すぐに帰ってくるだろうと思って、その晩はすぐに眠り、翌朝にはすっかり熱も引き、なんなら元気になった私は喜び勇んで畑へ行った。あ、ちゃんとレーラさんは横におりますよ?一人絶対ダメ!って言われたんで‥。


「わ〜〜〜!すっごい!かぼちゃが大きくなってる!」


畑行けば、まだまだ大きくはないけれど、小さなかぼちゃの形をした実が実っていることに感動して、思わず撫でてしまう。これはベル様も喜んでくれるかもしれない!夕方になったら一緒にお水をあげよう。そう思うと、ワクワクするんだけど、ドキドキもしてしまう。


う‥、な、なんだ。

このドキドキは。


顔を思い浮かべるだけで、胸がぎゅうっと痛くなるんだけど、まさか病気じゃない、よね?それとも虫の知らせでベル様が危険な状態、とか?



「あら〜〜!かぼちゃが大分実ってますね!オルベル様、お喜びになりますね!」

「そ、そうですね!?」



レーラさんがベル様の名前を呼んだ瞬間に、胸がまた大きく鳴った。

び、びっくりした!名前を聞いただけでなんでドキドキするんだろう‥?雑念を払うように雑草を抜き、水をあげてから顔を上げれば気持ちの良い風が頬を通り過ぎた。


「元気って、最高ですね‥」

「ふふ、そうですね。オルベル様も元気なリニ様を見たらきっとお喜びになると思います」

「そ、そうですかね‥」

「オルベル様、頑丈過ぎて風邪を引くってよくわかってないですからね」

「な、なるほど‥」


頑丈過ぎると、体が弱っているって状態がどんなものか想像しずらいのか‥。そう考えると、よくわからないのに心配したり気遣ってくれるってなかなかすごい事かもしれない。知らないことほど想像しずらないもんね‥。


なんだかその不器用な優しさに心の中が今度はもぞもぞする。ううっ、なんで!?というか、私ってやつは自分の心の状態さえもわからないのか!


まだ少し小さなかぼちゃをじっと睨むように見つめる私の肩にレーラさんがそっとカーディガンを羽織らせると、「そろそろお部屋に戻りましょう!治りかけは安静にしないとですからね!」と、言ってくれた。うん、レーラさんもいい人や〜〜。感激しつつ、部屋へ戻りベッドの中へもそもそと入る。



窓の外を眺めれば、1日は始まったばかり。



夕方まで長いなぁ〜。

そんなことを思いつつ窓の外を見つめるが、そんな時に限って時の流れは遅い。なかなか暮れない空をじっと睨んでていても仕方ない。リリオン様から頂いた新作を先に読もうではないか。ちょっとウキウキしながら本を開くと、運命の番との恋愛小説だった。


‥ベル様の義理父は恋愛話が好きなのかな。


そう思いつつ小説を読んでいくと、どうやら運命の番が人間だと番だと認識できないらしい。これお話の中の設定なのかな?それとも実際もそうなのかな?魔族に関する本に、確か運命の番について書いてあったのを思い出して、ベッドから抜け出して大きな本棚の前で本を探す。



「あ、あった、あった」



最初の方に書いてあったな〜と、思ってよくよく読んでみると、「人間だけは運命の番を認識しにくい」と書いてあった!あ、そうなんだ〜。確かに人間同士で「運命の番だから結婚した」なんて聞いたことがない。それは世界が最初に魔族を作ったことも関係あるのかなぁ。


「しかし、私って本当にこの世界のこと全然知らないんだなぁ」


異世界に転生した!って思ったけど、人間同士の生活では実感がまるでなかった。魔物はいたけど、そもそも猪と似たくらいの大きさだったしなぁ‥。きっと島国だったからそんなに大きな個体が繁殖しなかった?うんうんと考えつつ、ベル様から貸してもらった魔族についての本と、小説を読み合わせると、なるほど人間と魔族って本当に異種族なんだな〜と、しみじみと実感する。


ご飯を食べる前にパンを夫が分けてから食べるとかさ‥。

私なら好きに食べさせろ!って思っちゃうけど、それも色々あってそうなったって書いてある。異世界って、結局外国に行ったようなもの、なのかなぁ?



「リニ?起きて大丈夫なのか?」

「っへ?」



聞き覚えのある声が聞こえて、そちらを見ればベル様が黒い隊服‥らしきものを着て部屋のドアの前に立っていた。


「あ、あれ!??ベル様、お早いお戻り、で???」

「あ、ああ、その、昼休憩だったんで、」


時計を見れば確かにお昼だ。

あれ?もうこんな時間だった?時計とベル様を交互に見ると、ベル様は私の方へやって来ると、慎重に距離を取りつつ椅子に座った。


「体調はもう大丈夫そうか?」


優しくそう聞くので、心臓がまた大きくドキッと鳴った。

う、うわ〜〜!?だから、これ、何?私はどうしたの?な、何かまずい病気に罹ってしまったんだろうか。目をうろうろさせつつ、なんとか絞り出すように「しょ、少々?」と、答えたが‥私、大丈夫か?




へっへっへ、楽しい展開になってきたぜ。(80話にして‥)

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