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8番目の初恋。  作者: のん


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8番目、恋の病!?79


ベッドの端っこから現れたお化けから逃げようとして飛び上がった私を助けようと、受け止めたベル様。


現在?

抱き合うような形でベッドに倒れてます。お互い赤い顔で。



「‥す、すまない!!」

「いえ、それは私です。本当に申し訳ありません。あと、手を貸して頂けますか?」

「え、あ、ええと、手、手か、」



照れ屋のベル様に代わって、手にキスを‥と、思ったが肝心のベル様の手は、私を抱きとめようとして両手が私の背中に回っている。あ、無理だ。ビッタリくっ付いているので手が出せないね。そう思ったらどうしたらいい?と、心臓はドコドコと今までになりくらい太鼓のように鳴っている。うう、平常心!平常心である。


ものすごく照れ臭いし、恥ずかしいけれど、不器用で照れ屋のベル様なんて、耳どころか顔まで真っ赤になっているもんね。‥とてつもなく申し訳ない。だがその前に我々はまずパーソナルスペースの確保をせねばならぬ!


「‥ええと、どうしましょうか」

「そ、そ、そうだな」


ベル様、声めっちゃ裏返ってます。

しかし、こんな体制でもなんとか距離を取ろうとしてくれる。なんてスマートで紳士で善人なのだろう。前世だったらどえらい偉人である。しみじみとベル様に感謝である。



と、ドアの向こうからパタパタと足音が聞こえる。



「も、もしかしてレーラさん、こっちへ来ている?!」

「リニが大丈夫か確認に来ている、かも?」

「た、大変!どうしましょう!!」



こんな傍目から見てイチャイチャシーンなどお見せするなど‥末代までの恥!!

というか、私が普通に恥ずかしい!!でも、キスは手にできそうにないし、どうしよう!!と、オロオロしていると、ベル様が赤い顔で私を見て、


「リニ、手は動くか?」

「は、はい」

「では、手を俺のく、口に‥」

「あ、そっか!」


右手の手のひらをベル様の口元に持っていくと、ベル様は顔をちょっと動かして、私の指先に小さくキスをした。


柔らかい感触に、多分自分史上最高に心臓が鳴って、思わずベル様をまじまじと見つめれば、黒と赤の瞳とぱっちり目が合った。


瞬間、ベル様が急いで私の体から離れた。



「‥‥離れた」

「ああ、その、す、すまない、指先とはいえキスを、その、してしまって」

「いえ、の、呪い、呪いのせいですから」

「そ、そうだな‥、呪いのせいだが、」



ベル様がそう言いつつ、横で「どしたの〜?」とばかりに浮いているお化けに飴をものすごい勢いでぶん投げた。‥照れていてもお化け退治(?)はバッチリだね‥。


二人、どうにも照れ臭くてベッドの上で黙り込んでしまう。


うあぁああああ!!は、恥ずかしいよお!

好きとかなんとかって前に、まず人となりを知っていこうと思っているのに何故こうも色々起きるんだ!と、コンコンとドアがノックされ、私とベル様がそちらを勢いよく見ると、ドアの向こうから、



「オルベル様〜?ユプスさんから連絡が来ております」



と、レーラさんの声に、ベル様は私に寝ているようにと言うと、急いでドアへ駆け寄った。そっとドアを開けてレーラさんとこそこそと小声で話をすると、ベル様が「すぐに行く」と言うとドアを閉め、こちらを振り向いた。


「ベル様、何かお仕事でも?」

「‥ああ、少し面倒なのがな。すまない、本当なら寝るまで一緒に居たかったんだが、今日は恐らく帰れない。レーラにそばにいて貰えるよう頼んでおく」

「え、いえ、そんな‥」

「まだ熱があるんだ。安心して休めるほうがいい」

「‥はい、ありがとうございます」


ベル様は私の方へ用心深くやってきて、小さく笑った。



「‥休むことは大事だ。働くのと同じくらいな」

「それは、そうかもですけど、」

「リニはあまり休むことに慣れてないようだから敢えて言っておくぞ。ちゃんと休め。もし元気になっていれば、明日の午後には戻るから畑へ行こう」

「畑‥!」

「かぼちゃも大分大きくなってる」

「休みます!」



ボスッと勢いよくベッドに寝転ぶと、ベル様は一瞬目を丸くして、それから可笑しそうに小さく笑った。と、また私の心臓が大きく鳴った。


あ、あれぇ‥?

なんだこれ‥。自分の心臓に戸惑っていると、ベル様が自分の胸ポケットから小さな星のようなものが入った小瓶を枕元のチェストに置いた。


「それは‥?」

「お茶に淹れると光る星砂糖だ」

「あ、前に頂いた‥!」

「暗くても水に入れておけば薄っすら光る。ガラス瓶に入れて置いておけば怖くない、かと‥」


モゴモゴと照れ臭そうに話すので、後半はうまく聞き取れなかったけれど、どこまでも優しい人だなぁと感動する。ベル様を見ると、なんだか胸がぎゅうっと苦しくなるけれど、頑張って顔を上げた。



「あの、ありがとうございます。すごく、嬉しいです」



そう言うと、ベル様はなんだか少年のように嬉しそうに微笑んだ。

眉間のシワもなにもないその顔に、またも心臓が大きく鳴ったけれど‥、私はもしかして病に罹ってしまったのだろうか‥。




うっかり寝てた!!更新、更新!!

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