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8番目の初恋。  作者: のん


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8番目、恋の病!?75


ベル様と一緒に屋台で買ったご飯を食べ、楽しんだその翌日、

私は熱を出した。


なんだかいつもより元気がないなぁと思いつつベッドから起きた瞬間、レーラさんがやってきて、


「あらーー、お顔が真っ赤ですわ!」

「え‥‥?」


いつもは私が身支度したタイミングで部屋へ入ってくるのに、何か虫の知らせでヤベーですわ!と、思って即来てくれたらしい。虫の知らせ、すごいね?!と、感心しているとあっという間にベッドへ戻され、テキパキと熱を計り、氷を包んだ枕を持ってきてくれた。


昨晩ベル様に「まさか発熱!?」なんて言われたけど、的中してたな。そんなベル様、本当に私が発熱したことを知って、顔面蒼白でものすごい勢いで部屋へ駆け込んできた。



「リニ!大丈夫か?!」

「あ、はい‥。すみません、熱を出しちゃって、」

「謝ることは何もない。何もないが、人間は、熱を出すとどうなるんだ‥?」

「え?えーと、二、三日寝込みますね」

「寝込む!?な、治るのか?薬と医者は‥」

「大丈夫ですよ。多分、疲れが出ただけ‥だと思います」

「疲れ!!!?」



ニコッと笑って安心して貰おうと思ったのに、ベル様はますます心配そうな顔をして、「すぐに医者を!」と、言うと、呆れたような顔をしたフィプスさんが「落ち着けって言ってますよね?」と、言いつつお婆さんを連れてきた。


「リニ様、とてもいいお医者さんを連れて来たのでまず診察しましょうね」

「早い‥。私、まだ熱だとわかって15分くらいしか経ってない‥」

「リニ様に何かあったら大変ですからね」

「え、ええ???」


そ、そんなに大変?

仮の妻‥、なんだけどなぁ。

ベル様が心配そうにしていると、お婆さんはニコニコ笑って、


「まぁまぁ、随分と大事にされているんですね。さ、少し診察しましょうね」


と、大変穏やかな対応である‥。

お婆さんは寝ている私の手首を握って、何やら調子を調べてくれている。魔族の人だけど、診察方法は人間と同じ、なのかな?ちょっとドキドキしつつもお婆さんはテキパキと診察を終えると、



「うん!疲れからの風邪ですね」



と、私の見立てと同じ意見を述べ、熱が下がるまでゆっくり休むようにと言うと、人間用の薬を置いて帰っていった。ただ一人、心配そうに私を見つめるベル様を置いて。


そんなベル様をフィプスさんはジロッと睨む。


「ほら!オルベル様、そこに突っ立ってても何の役にも立たないんですから、あんたはまず朝食を食べてさっさと出勤して下さい!魔物の群れが最近多発してるんですから」

「だ、だが、妻が風邪を引いて寝込んでいるんだぞ!?」

「‥べ、アヴィ様、私はとりあえず寝てれば治るので大丈夫ですよ」

「いやっ!だが、一人で寝るなんて‥」

「まぁまぁオルベル様。私もちゃんとお側にいますから!」


フィプスさんとレーラさんに言われるも全く納得できない顔で私を見つめるので、吹き出してしまいそうになる。大人なのに可愛いなぁ。


私は布団を少しずらして手をベル様の方へ差し出すと、ベル様はガッツと私の手を握った。



「何だ?苦しいのか?!」

「ふふ、苦しくないですよ。元気を分けているんです」

「元気!?」

「はい。お仕事頑張って下さい!の、元気です」

「それは、リニだろう?!」

「じゃあ、私にもください。あと申し訳ないんですが、お野菜の水やりを‥」

「全部やるから安心しろ!野菜の水やりは完璧にする!」

「ちょっとでいいですよ。水やりもほどほどでいいですからね?」



何事も全部を全力でやると疲れちゃうからね‥。

どれかは力を抜いて、どれかは全力で丁度いい‥はず?

へらっと笑うと、ベル様は自分の方が苦しそうな顔をした。軍団長なのに可愛いなぁ。


「‥‥無理は決してしないように」

「はい。ベル様もお仕事頑張ってきて下さいね」

「‥‥ああ」


離れがたいとばかりに私の手を握るので、胸の奥がそわそわしてしまう。

そ、そんなにまじまじと見られると照れてしまうんだけど‥。


「ほらほらオルベル様!早く仕事へ行って、早く帰ってくればいいでしょう!サクッと朝食食べて出勤してきて下さい!!」

「‥‥わかった」


フィプスさんに半分引きずられるように部屋から出ていくベル様に、小さく手を振れば、隣で一部始終を見ていたレーラさんが可笑しそうに笑った。



「ふふ、すっかり仲良しですねぇ!」

「‥そ、そうですね」



仲良し‥、仲良し、なのかな?

まぁ手を握るのが嫌ではないし、仲良しなのか。

小さな私の手を握るのは、きっとベル様にとっては「迷子にならないように!」と、いう親心(?)のようなものかもしれないけど‥。そう思いつつ、布団の暖かさにうとうとしてしまって、気が付いたらお昼まで爆睡していた私であった。





お布団はなぜあんなにも心地いいのでしょう‥。

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