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8番目の初恋。  作者: のん


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8番目、帰宅!?119


突然魔法で黒ずくめの男に捕まってしまった私。

でもさ!貧乏な王族の末娘に価値が低いから売る先がないとか、大概失礼じゃない?!


「‥そんな売る先もない私を人質にしても意味がないんじゃないですか?」


どこかふてくれた気持ちでそう呟くと、後ろの男がニヤリと笑って、



「リベルニに「あの」オルベルが執着していた娘とでも言えば売れるだろう」

「‥リベルニって、フィヨルムの隣の?」



確か前に本で読んだけど、敵対している国‥だよね。

って、ことはそっちの人達ってこと?ジロッと睨むと、黒ずくめの男の人は私の腕を更に後ろに引っ張り、


「軍団長を亡き者にしておけばいいと言われたが、多少お目こぼしがあったっていいだろう」


低く呟いたその言葉にゾッとした。

そんなついでのように連れていかれてたまるか!なんとか抵抗しようと動くも、ビクともしない。低く笑われて、悔しい気持ちで一杯になる。



私に‥、私に力があったら!魔法が使えたら!

そうしたらベル様も助けられたかもしれないのに‥。悔しい、でもここで泣きたくない。グッと下唇を噛むとベル様が黒ずくめの男を睨んだ。


「随分と隣国と関係が深いんだな‥」

「死の間際まで腹の中を探ろうとするとは恐れ入る。もう関係ないだろう」

「関係ないね‥。どうせゲシュター伯が唆したんだろ。娘達まで使ってご苦労なこった」

「ふん、そこまでわかっていたのに岩に埋れて死ぬなんてな。抵抗するなよ。すれば即座にこの女が死ぬからな」


勝ち誇った声で、もう片方の腕を上げてベル様の方へ光の球を投げようとして‥、



「ダメ!!!」

「リニ!?」



いでよ!!渾身の火事場の馬鹿力!!

ギュッとその腕を地面の下に押し付けようとすると、「邪魔だ!」と、私の腕を掴んで思い切り地面に投げつけられ、その反動でブレスレットがブッツリと切れて地面に鉱石が散ってしまった。


「あっ‥!!」


ベル様とお揃いのブレスレットが‥!

こっそり用意してくれて、お揃いの物を嬉しそうにつけたベル様の顔が頭を掠め、胸が苦しくなって‥、涙がぼろっと溢れてしまった。


私の大事な物を!痛む体を起こして鉱石を拾おうとすると、


「リニ、こっちへ!」


ベル様が私の方へ駆け寄ってきた。だめ、今こっちへ来たら危ない!ベル様を庇おうと私も駆け出すと、男が手から白い光をまた出した。



「二人ともこの場で死ね!!」



そう男が叫んだ瞬間、ベル様が私を庇うように抱きしめると耳元で、


「もう大丈夫だ」


と、呟くと男の放った光を手で払いのけた。


「え‥!?」


払いのけたその光が男の顔の横スレスレを通り、後ろの壁にめり込むようにぶつかって、私はぽかんと口を開けてベル様を見上げた。


「ち、力は‥!?」

「今しがた返して貰った」

「「え!?」」


私と男の声が重なった。

今っていつ?!突っ込みたい私をよそにベル様は手をゆらゆらと動かし、



「‥そうか、やはり黒幕はゲジュター伯か。どうにも要の人間が見つからなかったが‥、名前さえわかればこちらのものだ」

「は、はぁ!?そ、そんなわけ‥」

「ブレスレットの鉱石に呪いを掛けた上に、売りつけたんだ。証拠も揃ってる」

「なっ‥」



え、鉱石に呪いが掛けられていたの?

しかもそれを知っていた?!驚きのあまり口をパクパクさせていると、ベル様が私にふわりと笑いかけた。


「‥呪いは、絶対だ!解けることはない!!」

「呪いの内容を書き換えることを、太古から生きる魔族にできないと思っていたのか?」

「は‥?」


呪いの、内容を書き換える?

ベル様の周囲の空気が一気にズンと重くなり、男は圧倒されたように後ろへ後ずさった。



「お前にはこれから沢山のことを吐いてもらう。後ろにいた男達にもな」

「な、なっ‥」



と、突然レーラさんが暗闇の中から現れ、


「オルベル様、逃げようとした男達はしっかり寝かしつけしておきました」

「ご苦労。フィプス、この男もヴェリにプレゼントしてやれ」

「はっ!」


男はほぼ顔が隠されているのに、私から見てもわかるくらい青ざめた顔をしていて‥、フィプスさんがその男の腕を掴むと、あっという間に消えてしまった。


「消えた‥」

「ヴェリの所へ連れて行っただけだから大丈夫だ。黒い奴の魔法も力もついでに貰ったから何の問題もないだろう」

「も、貰う??!」

「呪いの代償だな。呪いが大きければ大きいほどやり返された時、失うものが大きい」


うわぁ‥‥。

呪いって怖い‥。と、ベル様が私を心配そうに見つめ、



「その、怖い‥か?」

「いえ?!それよりベル様、お怪我が酷いので早く手当てを‥」

「そうですわ!オルベル様、早急に屋敷に戻ってリニ様の手当てをなさって下さい!!あっちの男どもは私がちゃっちゃと絞っておきますから!」

「あれ?!私??」



まず怪我の手当てはベル様優先では?!

そんなことを思っている私をベル様が見つめ、「‥では、その、屋敷に戻るか?」と、遠慮がちに聞いてきたので、私は力の限り頷いた。





引っ越しようやく終盤〜〜〜!!

そんな時でもお読み頂きありがとうございます!!

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