95.春休み・(修行に励む日々③)
「ん〜。伸びた〜。」
私は自分の部屋の真ん中でごろんと仰向けになって手足を思いっきり伸ばした。昼食の後片付けをしてから部屋に戻りずっと勉強をしていたから体が固まっていたのだ。伸びをして体がリフレッシュした。時計を見ると3時14分。あっ。郵便局に行かなきゃ。私はバカ皇子宛のプレゼントを持って郵便局に向かった。
「では、お預かりいたします。ありがとうございました。」
ガラガラガラガラ・・・。郵便局の引き戸を開けると、空がどんより曇っていた。新聞には雨が降るとは書いていなかったけど、急いで帰ろっ。私は走って家に向かった。
高尚院のバス停(うちの寺の境内に続く階段前)のベンチの下で1匹の鷲?鷹?が血を流してよろよろと歩いていた。飛ぼうとして羽をばたつかせているが飛ぶことができない。怪我をして飛べないのかな?野生の弱った鳥をむやみに保護をすると病気を持っている可能性があるのでやめておいた方がいいのだが、この鷹か鷲は脚に金色の脚輪?というのだろうか指輪みたいな物をつけていた。おそらく人間に飼われていのだろう。私は飼い主が探しているといけないので、とりあえずこの鳥を捕まえて師匠の元へ連れて行った。
「ただいま帰りました〜。師匠!鷹か鷲が倒れてました。人に飼われてたみたいなんですよ。怪我をしてるみたいで。病院に連れて行った方がいいですよね。」
と伝えた。師匠は、
「これは犬鷲だろうね。ちょっと待ってな。」
と言ってどこかに電話をし、
「さっ行くよ。」
と言って玄関へスタスタと歩いて行った。
師匠と私は私の通う中学校の近くまで歩いて来た。すると師匠は、中学校を通り過ぎ、3分くらい歩いたところで
「着いたよ。」
と言った。そこには普通の民家があった。師匠は引き戸をノックして
「ごめんください。先ほど電話した・・・。」
と言ったところで引き戸が開き、中からおじいさんが出て来た。おじいさんは
「庵主様お待ちしておりました。中へどうぞ。」
と言った。




