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9.お茶会③

「どのお菓子もとってもおいしい。」 

と私がご機嫌で言うと、馬鹿皇子は

「こっちの軽食もうまいぜ。」

と言ってクラッカーに鮭のお刺身を乗せたものや、サンドウィッチ、爪楊枝に刺した丸いコロッケを皿に入れてくれた。

「こっちはスモークサーモンのカナッペ、たまごとハムのサンドウィッチ、これはコロッケ。」

と説明してくれたので、

「食べたことないカナッペからいただきますね。」

と言って一口て食べると、馬鹿皇子は

「どう?」

と尋ねた。

「とっても美味しい。甘いものとしょっぱいものがあるからずっと食べ続けてしまいそうでこわいです。それくらいおいしいです。」

と答えると、馬鹿皇子は

「このはさんが普段食べている物で好物は何?」 

と尋ねた。・・・は?このはさん?私は思わず隣に座る馬鹿皇子の顔を見た。なぜか顔を真っ赤にしている。陛下に無言の圧力をかけられて私のことをこのはさんと呼んだのだろうか?いや違うのか?皇帝陛下の顔を見ると穏やかな顔をしている。ついでに父の顔を見ると美味しそうに爪楊枝に刺さったソーセージを食べていた。馬鹿皇子にこのはさんと言われるのはなんだか慣れないので

「私は一般市民です。第二皇子にさんをつけてもらうのは申し訳ないのでさんはいりません。このはでいいです。」

と伝えると、馬鹿皇子は

「一般市民とか関係なくて・・・。」

と言って黙ってしまった。すると、皇帝陛下は

「桜華のしたことは許さなくていいからさ、友達になってくれないかい?」

と私に言った。私は

「陛下の命令であれば。」

と答えると、陛下は困った顔をして

「命令ではなくてお願いかな。」

と言った。何で?友達ってお願いされてなるものなの?私は父の顔を見ると、今度はカナッペを美味しそうに食べている。おい。食べてばっかりじゃなくて、こっちの話に興味持てよ!と心のなかでツッコミを入れた。私は

「私が第二皇子のご友人になったとして、又、私は皇子に対して不敬な態度や行動をとってしまうかも知れません。私の様な生意気なブスは第二皇子の友人にふさわしくないと思います。」

と答えると、隣に座っている馬鹿皇子は

「このはのことは、生意気なブスだとか思っていない。でも・・・先程このはにそう言ってしまった。ごめん。でも、その。・・身分とか関係なく、その、俺の悪いところは言ってくれて構わないし、あの・・このはがいつも学校の友達と接する様に俺と接してもらって構わないから、その・・・。」

あの、そのが多いけど、そこまで言われて断るほど私は薄情ではないので、馬鹿皇子の話の途中だが、

「わかりました。友達になりましょう。でも、第二皇子にクラスの友達と同じように接することは流石にできませんがそれでもよければ。」

と言って右手を差し出した。すると馬鹿皇子は私の右手をとり握手をした。その様子を陛下は嬉しそうに見ている。そしてその隣で父は、マカロンを食べている。

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