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76.春休み・(師匠と修行)

「ただいま。」

「おかえり。早かったね。」

「うん。出る時には雨止んでたから。一応傘を持っていったけど、結局降らなかったから走って帰ってきた。」

すると師匠は、時計を見て、

「雨が上がったついでだ。おつとめの時間まで、術の練習をするよ。」

時計は3時半過ぎを指していた。



「道具は何もいらないよ。」

「え?」

「いいかい。」

すると緑色の縄の様なものが師匠手から生えてきた。

「え?」

「初めて見たかい?正敏はこの技が使えないからね。あの子は緑の術は苦手なんだよ。」

「緑の術?」

「草や木、花なんかの力を借りて使う術だよ。緑の声を聞くんだ。」

「緑がしゃべるの?」

「あぁ、そうだ。魔術というものは自然から力をもらって作るんだ。お前がこれまで魔物をぶっ飛ばすのに使っていた術は空気を圧縮したり膨らませたりして使っていたんだ。風を起こす時も空気をつかっただろ。今後は水や、火、土、光、影を使って術を使う練習をしていくよ。」

「はい。」




 それから私は緑の術と、火の術の水の術の練習をした。師匠が言っていた様に、自然には声というか音があった。その音と自分の呼吸を合わせて同調した時に術が発動するのだとわかり、緑、火、水の術を3日で使いこなせる様になった。すると師匠から、明日は修行を休み、1日ゆっくり過ごして気力を充実させる様に言われた。前々から西さんにお出かけのお誘いを受けていたので電話をしたら、東公園とその近くの河原の桜が八分咲きで見頃なので花見に行こうと誘われ、せっかくだし中村くんと、鈴木さんも誘ってうどん同好会のみんなで花見に行くことになった。

 600円分の食べ物を持ち寄ることになったので何がいいか師匠に相談すると、商店街の肉屋のコロッケと、大城屋のおはぎがおすすめだと教えてもらった。敷物や飲み物重たいので鈴木くんが担当してくれるとのことだった。


 私はこちらに来てからよそ行きの服を着ていなかったので、何を着ていくかしばらく1人でファッションショーをしていた。


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