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69.手紙

「うどん通信でしょ。写真でしょ、手紙でしょ。もう入れ忘れないよね。」

と西さん。

「ないよ。大丈夫。」

と私が答えると、西さんは

「じゃあ糊付けするよ!」

と言いながら封筒を糊で封をした。馬鹿皇子にこれを送るためにこの1週間うどん通信作成に力を注いだ。うどん通信作りはとても楽しく、関東と関西の出汁について分かりやすくまとめることができたと思います。

 ・・・で、大変だったのは馬鹿皇子への手紙よ。一体全体何を書けばいいのか、皆目見当もつかなかった。西さんに手紙の内容について相談すると、

「えー、芦屋さん桜華様と友達なんだからさ、そんなに悩ます好きな事書けばいいのよ。え?私が何を書いたのかって?それはうどんの素晴らしさに決まってるじゃない。それとうちの店のお品書きもつけたの。うどんの魅力を皇室の方々にお伝えできるチャンスだもの!」

と言っていた。西さんらしい手紙だな。次に鈴木くんに相談すると、

「俺はうどん通信づくりで苦労したところとか、4月に入学する1年生を勧誘するために、部活説明会で出汁の試飲会を予定していることとか書いた。このはは桜華様の友達だろ、そんなに深く考えずに好きに書けばいいんだよ。」

と言っていた。そっか、部活の活動予定を書けばよかったのか・・・。はぁ。鈴木くんのネタをパクるわけにはいかないので、中村くんにも相談してみた。

「俺も書く事なくて仕方ないから、芦屋さんの学校での様子を書いた。」

「・・・は?」

「芦屋さん、桜華様と友達だろ?だから友達である芦屋さんの学校生活の様子を伝えたら喜ぶと思って。」

「プライバシーの侵害よ!ひどい。」

「そんなに怒るなよ!別に悪いことは書いてないって。」

「嘘!書いたでしょ!」

「書いてないって。そんなことより、手紙明日までだってよ!早く書かないと。」

「わかってる!」

 結局なんの参考にもならず、私は

「桜華様へ


 冨久岡で一生懸命修行して立派な魔導師になります。

 桜華様も体に気をつけて色々頑張ってください。


                    芦屋このは」


とだけ書いて封筒に入れた。


 みっちゃんと、マチには毎回便箋2、3枚は書いてるのに。この2行を書くのに丸2日もかかってしまった。



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