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68.巡幸⑦


「せっかく再会したんだから、桜華様と芦屋さん2人で写真撮ったらどうですか?」

と鈴木くんが提案した。私は

「そんな、尊いお方と2人で写真を撮るわけにはいきません。それに桜華様は婚約者選びをされている最中なんですよ。何処の馬の骨かもわからない女子とのツーショット写真なんかあったらまずいでしょ。」

と言うと、馬鹿皇子は

「お前は馬の骨じゃないだろ。そんなに俺と写真を撮るのが嫌か?」

と尋ねたので

「はい。嫌です。」

と答えた。その瞬間、ここにいる全員の顔がひきつった。中村くんが、私の腕を掴み

「馬鹿!第二皇子に何失礼なこと言ってんだよ!色々事情があるかもしんねーけど、今のはやばいだろ。」

といって耳元で説教を始めた。私は

「ごめん。つい本心が。」

と答えた。私達の様子を冷ややかな目で見ていた馬鹿皇子は

「このはは彼と仲がいいんだな。じゃあ命令だ。俺と一緒に写真を撮ってくれ。」

と言って、私の腕をグイッと引っ張った。

「ちょっと。何してるんですか?離してください。」

「嫌だ。」

「ぶっ飛ばしますよ。」

「それでこのはの気が済むならどーぞ。」

「はぁー。わかりました。撮ればいーんでしょ。」

「そ。撮ればいーの。関先生、お願いします。」

と言うと、関先生は、

「え、あ、はい。じゃあ撮りますよ。芦屋さん笑って。はい、チーズ!」

写真を撮り終えると、私は馬鹿皇子から速攻で離れた。すると西さんが、

「芦屋さん。照れちゃってかわいいー。」

と茶化すので、

「照れてません。」

と一応念を押した。



「西さん、うどん、とてもおいしかったです。ごちそうさまでした。そしてみなさん、今日はありがとうございました。」

とお礼を言った馬鹿皇子は関先生と、マッチョな護衛と馬車に乗り帰って行った。私は馬車を見送りながら

「はぁー。」

とため息をついた。中村くんがなんとも言えない表情をして

「おつかれ。」

と声をかけてくれた。それから私達は店内の片付けを手伝って解散をした。



 ・・・疲れた。うどんはとてもおいしかったけど、とにかく疲れた。あれ?うちの階段ってこんなにきつかったっけ?私はやっとの思いで階段を上がつた。 階段を上がると師匠が唱えるお経が聞こえてきた。おつとめはじまってる。私は鞄を持ったまま本堂に行き、師匠と一緒にお経を唱えた。お経を唱えると今までザワザしていた心が少し穏やかになったそんな気がした。





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