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67.巡幸⑥

「はぁ〜。」

私がため息をつくと馬鹿皇子は、

「何でそこでため息をつくんだよ!」

とツッコミを入れた。

そりゃため息もつくさ。だって仕事のことは内緒にしてるのにどう説明すればいいのさ!私が悩んでいると、馬鹿皇子は、

「私の父と、このはさんのお父様が知り合いでね。その縁で彼女と友人になったんだ。」

と言い出した。はぁ?あんたと友人になった覚えはないですけどー、まぁ、素敵なブローチ頂いたよ。でも馬鹿皇子のせいで草履が壊れて。・・・草履は綺麗に治ったけど。それとマカロンやハイカラな洋食などご馳走になりましたけど。でもでも私、あんたのせいでこの白魚のような手を怪我したんだからね!それにさ。まだブローチと草履のお礼もできてない・・・。・・・どのタイミングでお礼をいえばいいのよ!これらの思いを込めて馬鹿皇子を睨んだ。すると興味津々の西さんが

「そうなんですね。じゃあ芦屋さんは皇居に行った事があるの?」

と興奮して尋ねた。すると私の代わりに馬鹿皇子が

「そうだよ。皇居にご招待したんだ。ね。」

何がねっだよ。知らんがな。でも、それは違います。魔物退治に行きましたとは言えないので

「はい。」

と答えた。西さんは

「そうなんだ。友達ってこと何で内緒にしてたの?みずくさいなー。」

と言うと、鈴木くんも

「桜華様と友達だなんてすごいなぁ。俺たちには言ってくれたらよかったのに。」

などと言って盛り上がっている。私は、

「1度か2度お会いしただけなのに桜華様と友達です。なんて厚かましいことは言えないよ。それに私は桜華様が私のことを覚えていらっしゃるなんて思ってなかったから。」

と言ってうどんを啜った。すると、中村くんが

「確かにな。芦屋さんがそう思うのもわかる。」

と言って空になっていた自分のコップにお冷やを注いだ。

すると西さんが

「芦屋さん。桜華様に友達だって覚えてもらえててよかったね。」

と眩しい笑顔で私に言った。私は否定することもできずに

「そうだねー。」

と答えた。


私達は2種類のうどんと天ぷらをいただき大満足。すると関先生が、

「桜華様そろそろお時間かと。」

と時計を見ながら言った。関先生は、

「あ、君達も西さんのお父様、お母様も大変申し訳ないのですが桜華様がこちらにいらっしゃったのはお忍びなので御内密にお願いします。」

と頭を下げた。私達はそれに了承した。その後、馬鹿皇子はみんなと一言二言話しながら握手をした。私の所に来ると、

「俺がこのはの事を忘れてると思ってたのか?忘れるわけないだろ。俺に忘れてほしくないならさ。手紙。俺に書いたらさ・・・。」

とぶつぶつ言い出したので私は

「桜華様に私なんかがお手紙をお出しするなんて、そんな大それた事できません。私は身分を弁えております。それと・・ブローチと草履ありがとうございました。」

と手紙を出すことのお断りと、ブローチと草履のお礼を伝えた。すると馬鹿皇子はため息をつき、

「そっか。で、ブローチは使ってくれてるか?」

と尋ねた。

「いえ。まだ私はあのブローチが似合う人間になっていないので。まだ使っていません。」

と答えた。馬鹿皇子は

「じゃあ、帝都に戻ったら使ってくれるのか?」

と尋ねたので

「そうなれるように努力します。」

と答えた。ただ、正直な話、あの高価ブローチをつけて落としたらとか考えると怖くて単につけられないだけなんだけど。

 その時、私達の様子を見ていた鈴木くんは

「芦屋さんさ、身分とかって考えずに、桜華様と普通に仲良くしたらいいのに。俺、難しいことはよくわかんないんだけど、個人で手紙が出せないんならうちの学校から、うどん同好会から出せばいいんじゃないかな?先生、前、西さんがうどん通信っていうプリント作って生徒に配布したらどうかって言ってただろ。今後の活動でそれ作ったら俺たちからの手紙と今日関先生が撮った写真とかも入れてさ、学校から桜華様に手紙をお出ししたらどうかと思うんですけど?やっぱ無理ですか?」

と尋ねた。え?鈴木くん何言ってるの?私は単に権力者である馬鹿皇子と関わりたくないだけなの。気を遣わないでよ!と心の中で叫んだが鈴木くんには全く届かなかった。そして鈴木くんの提案に先生ではなく馬鹿皇子が

「ぜひ、送ってほしい。」

と食い気味に答えた。先生も

「桜華様がご迷惑でなければ送らせていただきます。じゃあ最後に記念写真を撮ろう!」

と言ってカメラを構えた。はぁ。結局こうなるのね。すると護衛の1人が

「私もカメラをやっていますのでよかったら写しますよ。」

と言いい、先生からカメラを借りた護衛の方が写真を撮ってくれた。



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