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62.巡幸①

「できた!!」

うどん同好会で作っていた掲示物がとうとう完成した。

「よかった。試験期間に入ったら完成が遅れるところだったね。」

と西さん。つい先日中間考査が終わったかと思ったらもう期末考査前。月日が経つのは本当に早い。私達は出来上がった掲示物を関先生に持っていくと、

「よくできてる。絵やグラフも描いてあって見せ方も工夫したんだな。正面玄関の前の掲示板を使わせてもらうことになっているから貼りに行こう。」

と言って先生と私達は正面玄関前に向かった。背の高い鈴木くんと中村くんが模造紙を貼ると先生が、

「掲示板のスペース余ってるからここにうどん同好会の宣伝でも作って貼ろうか。新入部員募集って。この前、僕が撮った活動中の写真とか、西さんのところでうどん食べた写真とか使ってさ。なかなか良く撮れてたと思うんだよね。」

と言った。関先生の趣味はカメラ。たまに私達の活動を写してくれるのだ。ちなみに現像も自分でしてると言っていた。

 私達は先生の意見に賛成し、早速部員募集のポスターを作成した。

「写真を貼るとかっこいいな。」

と鈴木くんが言うと、関先生は

「僕の写真の腕がいいからだよ。」

と言って笑っていた。うどん出汁の掲示を作成している様子や、西さんちのうどん屋さんにみんなで食べに行った時の写真など、私達が楽しく活動していることがポスターから伝わってくる。

「青春してるって感じがする。」

としみじみ言う中村くんがおかしくて思わず笑ってしまった。




 次の日、クラスメイトからうどん同好会の張り紙みたよーとか、出汁っていりこだけじゃないんだとか、部員入ればいいねとか声をかけてもらえた。そこそこの評価はいただけたかな。うん。頑張った甲斐があった。そんな中、同じクラスの加賀さんが、

「掲示読んだんだけど、鰹出汁といりこだしと昆布出汁と

あごだしだっけ?それと関東と関西の醤油?実際に違いとか気にして飲んだことないし、考えたことなかったから読んだんだけどぴんとこなかったのよ。だから試食会とかしたらいいんじゃない?」

と提案をしてくれた。私は加賀さんにお礼を言い、その話を西さんに伝えた。西さんは、

「確かに。そうかも加賀さんってうどん同好会の才能あるんじゃない?ちょっと勧誘してくる。」

と言って教室を飛び出して行った。それを見ていた中村くんは

「確かに俺も、出汁の飲み比べしたことない。期末考査明けの活動はこれにきまりだな。」

「賛成!でもそれより先に、期末考査。私、次こそは3位以内にならないといかんのよ!」

「そうだったな。芦屋さんさ、数学の点数が伸びれば上位に食い込めると思うんだよね。俺、数学得意だからわからないところがあったら教えるよ。」

「あーありがとー。次こそ私、3位以内にならないと終わっちゃうの。」

「終わりはしないと思うけど、お互いに頑張ろ。」



 私がやる気をみなぎらせていたその日の帰りの会で、関先生が

「皇帝陛下が九州を巡幸することになり、その中でうちの学校に訪問されることが決まりました。3月の5日。卒業式の前日。皇帝陛下と、皇太子殿下、皇女殿下、第二皇子が5時間目と部活動を視察されます。予定としては5時間目は三年生と、皇帝陛下、皇太子殿下、皇女殿下、第二皇子の交流会で特に2年生の君たちとは関係ないんだけど、部活動紹介や案内は2年生が行うことになるから各部の代表者は昼休みに職員室前に集まって下さい。」

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