60.順位発表の日。①
「いた・・だき・・ま・す。」
「どうしたんだい?昨日また遅くまで起きてたんだろ。今日のおつとめ、読経の呼吸が悪くなってたよ!昨日遅くまで起きてて、集中できなかったんだろ?」
と師匠は言った。
「違います。今日はとうとう、答案返却と、順位の張り出しがあるの!」
「そうかい。放課後が楽しみだね。」
と師匠は意地悪に笑った。
「ほら。さっさと食べないと遅刻するよ。」
と師匠に言われ、私は朝ごはんを急いで食べた。
「おはよ〜!何ぼんやりしてるの?」
振り返ると西さんと、鈴木くんがいた。
「おはよう。」
と私が挨拶を返すと鈴木くんは
「おはよう。なんかあった?」
と尋ねてきた。私は
「今日、試験の返却と、順位の張り出しがあるでしょ。私、修行をする為にこっちに来てるでしょ。だから師匠に勉強も修行だって言われててさ。学年3位以内に入れ!って無理難題を言われててさ。もし、点数悪かったらどーしよーって思って。」
と話すと
「え?もし点数が悪かったら、うどん同好会辞めろとか言われないよね?」
と西さんが心配そうに尋ねた。私は
「それはない。部活に入ることも修行の一環だから。」
と答えると西さんは
「よかったー。」
とホッとしていた。
ちなみに、順位の張り出しは放課後。しかも成績上位10名だけらしい。
今日の1時間目が試験返却だった。国語92点、数学81点、理科90点、社会96点、英語94点!やりました!過去一の点数!智にいちゃん、こんな私を見捨てず指導してくれてありがとう。これは、いけたんじゃないか?私ってやればできる子だったのね。放課後が楽しみだな!
放課後になり、教室前の廊下には人だかりができています。西さんは、
「私、順位表に関係ないから先に理科室行ってるね!」
と言うと、中村くんが
「あぁ。俺らも後から行く。」
と答えて私達は西さんを見送りました。すると清水くんが人だかりから出てきて
「中村、芦屋さんやるじゃん。」
と言ってニカっと笑った。
「え?本当?」
私は人だかりの隙間を縫って順位表の前まで来た。
「あ。ダメだった。」
ガーン!あんなに頑張ったのに結果は7位。ちなみに中村くんは4位。あーーー。終わった。落ち込んでる私にクラスメイト達は、すごいね。とか今度勉強教えて!等10位以内になった私に話しかけてくれる。ここで3位以内じゃないと意味ないの。なんて言ったら嫌味になってしまう。私はありがとう。と愛想笑いをしながら西さんが待っている理科室に向かった。




