54.図書館の怪談騒ぎの翌日②
「新入部員って中村?」
西さんが目を丸くして言うと、鈴木くんは、
「確か中村、お前テニス部に入ってなかったか?」
と尋ねた。中村くんが
「あぁ、テニス部は今朝辞めてきた。」
と答えると関先生は、
「まぁ、色々あったんだよ。いいじゃないか、あと一人で部に昇格するんだからさ。」
と言うと、西さんが
「真面目に活動してくれるなら別に問題はありません。大歓迎です。」
と答えた。
それから私達は図書館に行き、各自、出汁に関して使えそうな本を借りて解散となった。すると関先生が、
「芦屋さん、転校の書類、渡し忘れがあって、ちょっと時間がかかりそうなんだけどこれから書いてもらっていいかい?」
と言った。私は、あぁ。昨日の件かなとピンときて、西さん達に
「先に帰ってて。」
と伝え、私は関先生について行った。
ガラガラ、関先生が校長室の扉を開けると
「わざわざ来てもらって悪いね。」
と校長先生が出迎えた。そして
「この封筒、ひいお婆様に渡してください。昨日件のチラシですって言えばわかるから。」
と言った。私は封筒を受け取ると
「承知しました。」
と答え、なくさない様に鞄にしまった。校長先生は、
「あれから言われた通り地麓神社の長男さんに来てもらいきちんと鎮魂してもらいました。中村くんと一緒にいた生徒から聞いたのですが、最近、魔物を呼び出す方法などというチラシが公衆便所や高架下などによく貼ってあるらしいんですよ。あ、さっき渡した封筒にそのチラシが入ってるんですけど。それで興味本位の生徒が昨日の様なことをしでかす可能性もあるので、校内で芦屋さんが何かおかしいと思ったら、関先生や私に言ってくれると助かります。」
と言った。・・・え?誰かが魔物を呼び出す方法を広めてるってこと?なんの目的で?師匠はもうこの話を知ってるみたいだからなんらかの対応はしてるんだろうけど。
「わかりました。じゃぁ、私はこれで失礼します。」
と言って、早々に校長室を出た。
私が昇降口で靴に履き替え用とした時、急に声をかけられた。
「芦屋さん!」
「中村くん、どうしたの?」
「あのさ、一緒に帰ろうと思って待ってたんだ。」




