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53.図書館の怪談騒ぎの翌日①

「お、おはよう。」

席についた私に中村くんは声をかけた。私は

「おはようございます。」

と挨拶を返し、カバンから教科書やノートを出し数学の予習を始めた。今日から授業開始。学年3位以内にならないといけない私にとって、授業が始まるまでのこの時間は貴重な勉強時間だ。私が問題を解いていると、

「あ、あの。」

と隣の席の中村くんが私に声をかけてきた。

「何か用ですか?」

と尋ねると、中村くんは

「昨日のことだけど、」

と話しかけてきた。中村くんの前の席の男子が、

「え、昨日何があったの?」

と振り返って聞いてきた。中村くんはその問いに答えられずワタワタしていたので、私は

「はぁー。」

と思わずため息をついた。私は

「図書館の噂を中村くんに尋ねていたの。中村くんが詳しそうだったから。」

「芦屋さん、元気に立候補してたもんね。無理だったら俺変わってあげようか?」

「ありがとうございます。でもその必要はありません。昨日放課後図書館に行って先生に噂についてお尋ねしたら大丈夫だっておしゃってました。それに図書館を実際に利用したら何も無くて大丈夫だったから問題ありません。」

と答えると、

「そうだったんだ。あ、俺の名前、清水。よろしく」

「芦屋です。よろしくお願いします。」

「西です。よろしくお願いします!」

「え?西さん?おはようございます!」

突然の西さんの登場に私がびっくりしていると中村くんが、

「何か用か?」

と尋ねた。西さんは、

「中村には用はないよー。私は芦屋さんに用があるの!」と言って、西さんは私に

「放課後、部室に集合!」

と(手を腰に置いて)決めポーズで言った。

「部室って?」

「理科室。」

「理科室?」

「うん。関先生は理科担当だし、ガスコンロもあるからって。家庭科室は料理部が使ってるからダメなんだって。」

「関先生、顧問になってくれたんだね。」

「そう!という事でよろしく!」

「はーい!」

私は元気に返事をした。正直な話、私はうどんに全く興味は無かったが西さんに出会い、うどんの魅力を教えてもらって同好会の立ち上げにメンバーの一員として参加させてもらえることにわくわくしている。放課後が楽しみだ。



 昼休みになると西さんが一緒にお弁当を食べようと誘ってくれた。西さんの弁当はうどん。タッパーにうどんと薬味が入っていて、水筒の出汁をかけて食べている。

「お弁当までうどんなんだね。すごい。」

「でしょ。よかったらどう?」

と勧めてもらったのでありがたくひと口頂戴した。

「温かいお出汁に冷たいうどんもおいしい。ねぇ、お出汁温かいけど、お弁当届けてもらったの?」

「あー、アルミの水筒をストーブの上に置いてたの。3時間目あたりから置いておくとお昼休みに丁度いい温度になるの。うどんってちょっと工夫するとお弁当でもおいしく頂けるのよ。」

「すごいね。お礼にさつまいもの天ぷらどーぞ。」

「わーありがとー。うどんに天ぷら合うよね。最高!」

西さんはさつまいもの天ぷらをとても喜んでくれた。ちなみに私のお弁当は師匠が作ってくれていた。稲荷寿司に、きんぴらごぼう、小松菜のおひたし、さつまいもの天ぷら。なんだかんだで師匠は優しい。こちらに来てしばらく、師匠のことを心の中でババアって言っていたことを深く反省した。



 

 今日は5時間の短縮授業だったので、あっと言う間に放課後になった。西さんと理科室に行くと鈴木くんが鍵を開けているところだった。私達が席に着くなり西さんがカバンからノートを出して、

「うどん同好会最初の活動は、これ!」

と言って私たちに見せた。

『うどんの魅力を伝えよう!』

帝国各地の出汁を調べて実際に作る。調べた内容、作ったうどんのレシピなどをまとめ模造紙に書き掲示する。

掲示場所→1階昇降口掲示板』


「いいんじゃね?」

「うん。面白いとおもう!」

鈴木くんと、私は西さんの提案に賛成しました。そして、

「西さんがノートにまとめていることをベースにして色々調べたりして肉付けしていけばいいんじゃないかな。」

と私が言うと、

「じゃあ今日の活動は、図書館で本を探す。でいいな。」

と鈴木くんが言った。私達はその意見に賛成して図書館に向かおうと準備をしていたら

「喜べー!新入部員だ!」

と関先生が理科室に入ってきた。



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