45.転校初日①
「忘れ物ないかい。」
「はい。大丈夫です。」
「ハンカチ、ちり紙、宿題。」
「入れてます。」
「じゃあ行くよ。」
私は鍵を閉めた。そしていつものごとく、素早く動く師匠を追いかけながら学校に向かった。家から学校までは歩いて15分くらいだと聞いていたが、師匠を追いかけたおかげなのか10分で到着した。
「彼が担任の関先生です。」
と校長先生が紹介したのは、お相撲さんの様に体が横に大きな男性だった。
「2年1組の担任関です。芦屋さん、わからないことがあったら遠慮なく聞いてください。よろしく。」
「よろしくお願いします。」
私が頭を下げると、校長先生は
「ではこのはさんはこのまま関先生と教室へ。ひいお婆様は転校の手続きの書類を記入して下さい。」
と校長先生がおっしゃった。私と関先生が校長室から出ようとすると、
「しっかりおやり。」
と師匠が言った。
「はい。」
と返事をし、私は関先生と教室に向かった。
教室に向かう途中既に朝の会が始まっている4組、3組、2組の生徒達が関先生と歩く転校生の私を見ていた。
私は先生と教室に入ると、日直の朝の挨拶の号令に合わせて、関先生と教壇で「おはようございます。」と頭を下げた。
「じゃあ、早速、転校生に自己紹介をしてもらおうかな。芦屋さんお願いします!」
と関先生に言われた。教室にの生徒全員がこちらを見ている。緊張しながらも
「芦屋このはです。よろしくお願いします。」
と頭を下げると、クラスメイトは拍手で答えてくれた。
「後で席替えをするからとりあえず、芦屋さんは1番後ろの席に座って。」
「はい。」
私は注目されながら1番後ろの席に座った。
すると先生が、今日の日課の説明をした。
「今日は10時から始業式、10時45分から大掃除、11時50分から帰りの会12時10分下校。始業式までの時間を使って宿題の回収、学級委員と係決め、席替えをするから。」
と言って、先生は早速宿題の回収を始めた。
私は、とりあえず誰も手を上げなかった図書委員に立候補して、今学期は図書委員になった。前の学校では図書委員はなかなか人気があったのになんでだろ?そして私と一緒に図書委員になったのは
「はぁ?怖くねーし。俺が図書委員になってやるよ。」
と言いながら、立候補をしていた中村くん。・・・怖くねーし?図書館に何があるんだろ。まぁいいや。そして学級委員と係が決まると、席替えのくじ引きが始まり、私は(校庭側の)窓際から2番目の、前から3番目の席になった。
ちなみに(窓際の)隣が中村くん。
それから始業式、大掃除、帰りの会と気がつけばあっと言う間に放課後になった。
・・・そして私はクラスメイトだけでなく、他のクラスの生徒に囲まれている。




