43.冬休み最終日②
「おつかれ様!よく頑張りました。3学期は日曜日の午後に来るから。毎日の予習復習、頑張ってね。」
と智にいちゃんに言われ
「はい!ありがとうございました。これからもよろしくお願いします!」
と私は頭を下げた。
冬休みはしっかり勉強したな。修行という名の冬季講習はとても充実したものだった。
それから私はおつとめ、夕飯の手伝いをした。
「じゃあ、いただこうかね。」
私達はいただきますを言って食事を始めた。
「はぁー。」
「ため息をつくんじゃないよ!今日、檀家さんにたくさんもらったんだ。ありがたく食べるんだよ!」
「はい。わかっています。」
鳥手羽元と大根の煮物、大根と豆腐の味噌汁、大根と人参の紅白なますと大根の糠漬けをいただいた。
食事を終えた私にババアは
「爪楊枝大根を持っておいで。」
と言った。私が部屋から戻るとテーブルの食器は流しに運ばれており、ババアはテーブルを拭いていた。
「さっ、宿題をやろうかね。」
「ここで?」
「あぁ。力の加減、術を放つ方角を間違えなければ問題ないだろ。」
と言ってテーブルの椅子に座った。
「し、師匠、そんなところに・・・。」
「そんなところにいても正確に術を放てば問題ないだろ。」
と言って私を見た。ババアは私を信頼してくれてるのだろうか?まぁいいや。ではお言葉に甘えて。私は右から左に術を放ち爪楊枝を3連続で弾きました。
「どれ?」
と言って私が弾いた爪楊枝の切れ端を拾うと
「ふん。」
と言って、続けて
「私の指示通りに技を放ちな。」
と言って爪楊枝を挿し直しました。
「いくよ。」
「真ん中、右端、左端、右端、左端、真ん中、真ん中、右端。・・・よしいいだろう。」
「ありがとうございました。」
「あぁ、どーいたしまして。あんたの術を見てよくわかったよ。このは、あんたは正敏と実際に魔物を倒してきただろ。その時の事をよく思い出してみな。きっと魔物は多くて5、6体を2人で相手にしてきたんじゃないか?それも2メートル級ぐらいの相手を。」
「え、あ・・・はい。」
「だろうよ。どんだけ過保護に育てられたんだろーね。魔物は10体、20体以上群になってる事はザラにあるし、後から湧いてくることもよくある事だし、蚊柱の様に小さい魔物が束でかかってくることもある。要するにあんたはこれまで正敏が選んだ安全な環境で、あんたが倒せる相手だけと戦ってきただけなんだ。わかるかい?」
あぁ、情けない。確かにそうだ。
「・・・はい。」
「何泣きそうな顔をしてるんだい。それが悪いと言ってるわけじゃない。だからこのははここにきたんだろ。」
「・・・はい。」
「このは、あんたは気をためるにしても、放つにしても無駄か多すぎるんだよ。多くの魔物と対峙した時にあんたは1分もたたずに殺されてしまうよ。」
「・・はい。」
「あんたは将来、退魔部隊に入りたいのかい?」
「いいえ。父の跡を継ぎたいと思っています。」




