39.修行って?①
先週から体調を崩して、
『私は100歳で大往生を迎えました。辛いこともありましたが幸せな人生でした。心残りは主人と一緒に歳を重ねることが出来なかったことです。』
『鷹は小鳥と遊びたい!〜小鳥は鷹になつかれて戸惑ってます。〜』
の連載が止まっています。来週には続きを投稿する予定です。
だから、この間は書き溜めていたこのお話(魔導師このはの小さなため息)のみを投稿しています。
他の2作品を読んでくださってる皆さん申し訳ありません。
とりあえず、やる事やんないとここに来た意味ないのよね。時計を確認するともうすぐ3時夕方5時から1時間おつとめ。夕食は7時だ。おつとめって確か本堂でお経を読むのよね。で、7時から夕飯って事は6時から準備をするのよね。じゃあ、まずは修行その1からか・・・。わたしはおつとめの時間まで冬休みの宿題をした。
「南無阿弥陀南無阿弥陀」
夕方のおつとめが始まった。ババアの読経に合わせ私もきょうをよんでいるが、なかなか難しい。 おつとめの前にババアから
「ここ、丹田を意識して、背筋を伸ばして。経本を見ながら一緒に読みなさい。この赤で印を入れている所で息を吸いなさい。」
と言われた。ただ、赤の印が少なく息がもたないのだ。私はババアの読む経を聴きながら息継ぎの印まで息を持たせる呼吸法を模索していたらあっという1時間が過ぎ、ババアはおつとめを終えてしまった。
「まだまだだね。」
と言って、ババアは本堂を出て行った。
「夕飯の用意!」
私はババアを追いかけた。
「え?」
ババアは濡れ布巾を外し白いゴム毬のようなものを潰して4等分すると、
「こうやって丸めて、この箱に入れなさい。」
私はババアの見本を見ながら丸く形を整えた粘土のようなものを箱に入れた。ババアはそれをガスオーブンに入れた。・・・何作ってんだろ?
「じゃがいも、にんじん、玉ねぎは見本と同じ大きさに切ってざるに入れなさい。」
と言ってババアが切った見本を私の前に置いた。私は加代子さんの手伝いをよくいていたので、それらを切ると、
「まあまあだね。」
と言って受け取ると、何かのタレとババアの切ったにんじんと大根の千切りにマグロの油漬けの缶詰めを入れたボウルを私に渡すと、混ぜて器に盛るように指示した。言われた通りに行うと、ババアは
「20分後に夕飯だからそれまで単語の一つでも覚えておいで。」
と言ったので、私は部屋に戻って勉強をした。
言われた時間になり食堂に戻るとテーブルの上には食事の準備が既に整っていた。
「え?何これ・・・。」
「何ぼんやりしてんだい。さっさと食べて勉強するんだろ。じゃあ、いただきます。」
「い、いただきます。」
テーブルの上には食パン、クリームシチュー、大根とにんじんとマグロのの缶詰めの和物、カップケーキ。
「あ、あの、夕飯にケーキまであるんですか?」
「あぁ、今日はクリスマスってんだろ、うちは寺だから関係ないけど、あんたに文句を言われたら面倒だからね。」
「ひいばあば、ありがとうございます。」
「あんたは何をしに来たんだい?遊びに来たんじゃないんだよ。私の事は師匠と呼びな。」
「はい。師匠、それで、あの、お寺なのに洋食だし、お肉もいいのですか?」
「うちの宗派では禁じられてないんだよ。そんなことを言ってるけど、よく考えてみな。何であんたが産まれてるんだい?うちの宗派では結婚も許されてるんだよ。」
「そうなんだ。」
私は納得し、シチューを一口いただくとあらすごくおいしい。食パンもしっとりサクサクでとてもおいしいし、和物も洋風な味付けでとてもおいしい。・・・どれもおいしい!
「師匠、すごくおいしいです。」
と伝えると、ババアは
「それは良かった。」
と一言だけ言って食事を続けた。
食後のデザートのカップケーキは甘いみかんとクリームが絶妙で、本当においしかった。
「ごちそうさまでした。」
私は夕飯の後片付けをして風呂に入ると、部屋に戻ると勉強をした。気がつくと12時半を過ぎていた。明日は朝から修行、早く寝なきゃ。




