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36.まて!ババア!

「はぁ〜。ばかだと?」

あのクソババア、私を杖で何度も叩いた上に、馬鹿呼ばわりしやがって。・・・このままではあの馬鹿皇子と同類になってしまう!それだけは避けたい。

 

 ・・・ん?そもそも、何でババアは私を見つけることができるんだ?私は身長158センチ、背はそんなに高い方でもないし、目立つ格好もしていない。おさげ髪の黒いコートを着た和装の女性はここいらをたくさん歩いている。・・・ババアの背は150センチもない。背の低いババアは人混みの中で私をどうやって探してるのか・・・?目で探すなって言ってたな。迷子放送も使うなって言うし・・。じゃあどうすれば。・・・目で追うな!何しにきたんだ!とババアが言った。私はババアの元に修行に来たんだ。・・・何を学びに?術を学びに。・・・?!術?そんな術なんて知らん!!くそ!このままでは馬鹿皇子と同レベルになってしまう。・・・あ。馬鹿皇子の邸宅で魔物退治をした時、私は部屋にいる魔物の気配を感じた。・・・ん?!それならできるかも。


 私は神経を研ぎ澄まして、ババアの気配を探した。あ、あの柱の影に強い力を感じた。私は急いで気配を追った。

居た!ババアだ。私がババアの元へ行くと、ババアは

「はぁー。やっと来たか。待ちくたびれて眠くなったよ。こんな簡単なことにこんなに時間を使ってどうするんだ!行くよ!」

と言ってまたスタコラ歩き出した。私は気配でババアを追いながらやったのことでバス乗り場までやって来た。



「ほら、ぼーっとしてんじゃないよ。あのバスに乗るよ。」

私達は、死皇子山行きバスに乗り込んだ。・・・死皇子とは何とも不気味な地名なんだろうと思っているそこのあなた。実はこの地名は立派な皇子を讃えるための地名なんです。決して心霊スポットではないんですよ。


『死皇子山物語』を簡単にお話ししましょう。

むかしむかし、ある所に優しい王と皇子がいた。若い皇子は王様を助けながら人びとの幸せのために一生懸命働いた。ある年の夏、冨久岡で災害級の大雨が降り、多くの人たちが命を落とした。住む家や田畑を流された人びとを助けるために皇子は家臣達を連れて、救援物資を乗せた車を自らも引き、帝都から何日もかけて冨久岡にやって来た。そして人々に救援物資を届け、人々のお腹を満たした。それだけはなく、皇子はこの地に住み復興に尽力したという。晩年皇子は洪水に強い街をつくるために、山で植林をしながら暮らした、そしてそのまま最後を迎えたのだ(享年85歳)。いつの間にか人々はこの山を死皇子山と呼ぶようになり、皇子が亡くなった毎月5日を皇子祭として山の麓で、その時期の花を売る植木祭りが開催されている。

 立派な方ですね。どこかの馬鹿皇子に爪の垢を煎じて飲ませたくなりますね。

 

 ババアの住んでいる場所はまさしくその死皇子山。高尚院という寺の住職をしている。


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