24.思い出作り③
「おい。せっかく人が親切で言ってんのに食い気味で断るなよ。」
と馬鹿皇子が言うので
「お気持ちは大変ありがたいのですが、私たち庶民があなた様の行くようなお店を紹介して頂いても支払うことができませんから。」
と言った。(警備の人が1人しかいないし、第二皇子がこんな所にいるとわかると大事になっては困るので、第二皇子のことをあなた様と言うことにした。)馬鹿皇子は中田さんに何か耳打ちし、
「で、予算は?」
と尋ねた。きっと500円って答えたら馬鹿にするんでしょうね。私はいいけど、みっちゃんとマチに嫌な思いはさせたくないから、このまま挨拶をして帰ろうとしたら、マチが
「500円です。」
と正直に答えた。私は
「ちょっとマチ。」
と言うと、馬鹿皇子は、中田さんに耳打ちをされている。
「洋食屋まで、馬車で送る。」
と言った。私は
「いえ。そこまでして頂くわけにはいきません。」
と言うと、
「友人たちと冨久岡に行く前の思い出作りしてるんだろ。俺から言われて信じられないかもしれないが、悪いようにしない。」
と言った。するとみっちゃんと、マチが
「お願いします。」
と言った。私は、この馬鹿皇子の事だから私たちを騙して高いものを食べさせて後で金払えって脅したり、遠い洋食屋に連れて行き置き去りにするとかしでかしそうなので、私は2人に
「この人、マカロンをくれた馬鹿息子なのよ。」
と言うと、みっちゃんが
「そうなんだ。でも、そんなに悪い人には見えないよ。」
と言うと、マチも、
「私も。そう思う。っていうかねぇ。」
と言うと、みっちゃんも、
「ねぇ。」
と言った。そしてみっちゃんは
「単に不器用な男子なのよ。」
と言って、馬鹿皇子に
「そのお店はどこですか?」
と尋ねた。すると、馬鹿皇子は
「間も無く馬車が来るから、駅に移動しよう。」
と言ったので、私たちは駅前に移動した。
気が進まない私は2人の後ろをとぼとぼ歩いていると、馬鹿皇子が、
「今日は俺のこと、鷹西桜と呼んでくれ。」
と耳打ちして来た。なるほど。お忍びでお供を連れて遊び歩いているのね。暇人め!!と心の中で一通りの毒を吐き、馬鹿皇子に
「承知しました。」
と答えた。みっちゃんとマチが
「2人で仲良く何話してんのー。」
と声を揃えてからかうので、私は
「仲良くないし、からかわないでよ!」
と抗議した。




