23.思い出作り②
「このはどうしたの?」
とみっちゃんが言った。私は、
「しー、ちょっと今名前呼ばないで。」
と言うと、マチは
「どーしたの?そんなに慌てて。」
と言って心配そうにしている。
「おい。」
と後ろから馬鹿皇子の声がした。私が無視をして黙っていると、
「芦屋このは!お前、聞こえているだろ。」
と言っているが私が無視をしていると、マチが
「このは、知り合い?呼ばれてるよ。」
と言うので、私は
「知らない人。きっと誰かと間違えてるのよ。」
と言うと、みっちゃんが、
「でもこのはの名前呼んでるよ。」
と言って馬鹿皇子に、
「あのー。本人嫌がっていますけど。あなた一体何なんですか?」
と尋ねた。馬鹿皇子は、
「俺は・・・このはの友達だ。」
と言った。私はこの馬鹿皇子のことを友達だと思っていないのだが、この馬鹿皇子がみっちゃんやマチにちょっかいを出したら大変なので私は
「おはようございます。お買い物ですか?それは良かったです。それでは失礼します。」
と言って頭を下げて、みっちゃんとマチの手を引いて
「あっちに行こ。」
とこの場を離れようとした。すると、
「おい。待てよ。」
と言って呼び止められた。その瞬間並んでる人たちがこちらに注目してしまったので、何もありませんよーという雰囲気をだしながら、馬鹿皇子に
「ちょっと、こんな街中で大声出さないでください。」
と小声で抗議した。馬鹿皇子は、
「お前が俺を無視したからだろ。」
と小声で反論してきた。そして
「何してんだよ。」
と尋ねてきたので、
「別に大したことはしておりません。」
と小声で答えた。そして、
「それでは。」
と頭を下げると、馬鹿皇子は、
「ちょっと、何、話を終わらせているんだよ。」
と小声でツッコミをいれた。私はこれ以上3人の時間を邪魔されたくないので、
「友人と食事に来ただけです。ですから邪魔しないでください。」
と頭を下げると、馬鹿皇子は、
「別に邪魔をするつもりはない・・、だだ・・めかし込んでこんな所にいたから・・・気になって尋ねただけだ。」
と答えた。するとみっちゃんが、
「あそこの喫茶店のランチを食べようと思って来たんですが、ご覧の通り大行列で。だから、お昼をここで待って食べるか、他に行くか考えていた所なんです。」
と馬鹿皇子に言った。私はみっちゃんに、
「そんなこと説明しなくていーよ。」
と言うと、みっちゃんは、
「だってなんかあの人が気の毒になって。」
と馬鹿皇子を憐れむ目で見ている。マチが、
「何でそんなに嫌ってるの?このはが好きなイケメンなのに。」
と言った。私は
「イケメンは好きだけど、性格が悪い残念なイケメンは嫌いなの。」
と言うと、みっちゃんが、
「あの人性格が悪い残念な人なのね。」
と言った。私たちがコソコソしていると、馬鹿皇子が
「このままここに並ぶと何時間かかるんだ?以前あの喫茶店に行ったことがあるが、席数はそんなに無かったぞ。」
と言った。みっちゃんが
「3人でハイカラな洋食食べたかったけど、他のお店行こう。」
と言うと、私とマチも
「そうだね。」
と同意した。すると、馬鹿皇子が、
「洋食が食べたいなら俺がよく行く店に連れて行くけど。」
と言ったが、私は
「結構です。」
と断った。




