21.冨久岡に行くまで②
「このはさん、冨久岡でも頑張ってください。これはクラス全員からです。私たちのこと忘れないでください。」
「ありがとうございます。みなさんお元気で!」
あっという間に数日が過ぎて終業式の日。クラスのみんながお別れ会を開いてくれた。私は花束と、紙袋を委員長から受け取った。そして、先生が、
「みんな外に出てくれ。」
と言って私たちは校庭に出た。そこには写真屋さんが来ていた。
「このはに渡す写真だから、畏まらなくてもいーぞ。みんなそれぞれ好きなポーズで写真を撮ろう!」
と言った。するとクラスのみんなが思い思いのポーズをとった。私とみっちゃんとマチは肩を組んだ。
「この道を3人で帰るのは最後か。2年後このはが戻ってきた時はもう高校生だから、この道は登下校では使わないもんね。」
とみっちゃん。確かに。そう思うと、この瞬間がとても尊いものに感じた。私は
「ねぇ、マチとみっちゃんは高等学舎どこにするか決めた?」
と尋ねると、みっちゃんは
「紅梅高等女子かなー。あそこは料理や裁縫、生け花にお茶と花嫁修行がしっかりできるから。紅梅を卒業すると条件のいいお見合い話がたくさん来るって聞いたから。でも人気あるのよねー。」
と答えた。マチは、
「帝都中央商業か、帝都女子に行きたいと思ってる。」
と答えた。私は
「私は何にも決めてないのよ。修行をしながら受験勉強とかできるのかなー。あー不安。」
と言うと、マチが
「先のことじゃなくて、とりあえず明日の話しよ。明日は中央区方面のバス停に10時で。よそ行きの服か着物を着て集合ね。あと学生証を忘れずに持ってくること!」
と言うと、私とみっちゃんは
「はーい。先生!」
と言って手を元気よく上げた。




