20.冨久岡に行くまで①
「あー、このはと下校するのは23日が日曜だからあと3日かー。放課後になると寂しくなるねー。」
とみっちゃんが言うと、私は
「本当にね。小さい時からずっと一緒にいたもんね。実感湧かない。」
と言った。マチが
「23日さ、何しようか決まってなかったでしょ。中央区のカフェで、ランチセットを出してて、コロッケ、ライスカレー、グラタン・・・。ここに載ってるメインのおかずに生野菜のサラダとデザートがついて学生は500円だって。お母さんがバス停で配っていたのをもらってきてさ。見て。」
と言ってチラシを出した。
『学生応援クリスマスセール!学生証を提示すれば、昼のランチセットが500円。』
「いーね!おいしそう。賛成!」
と私が言うと、みっちゃんも、
「いいね!お店は11時オープンだから、早めに行こ。チラシを配っていたってことは結構並ぶかもだし。30分前にはお店に行かないと、お昼時だともっと待つことになると思うのよねー。」
と言った。私が
「じゃあ、23日は10時にバス停で待ち合わせでいいかな。早い?」
と尋ねると、2人は10時でいいと了解してくれた。
「じゃっ、みっちゃん、マチ、また明日。」
「バイバイ!このは!」
「じゃーね!」
といつもの場所で別れた。
それからいつものように走って帰り、おやつを食べて修行をして、風呂に入った。
「今日は、寄せ鍋か。寒かったからちょうど食べたかったんだよね。」
と言いながら、父は鍋をこたつまで運んだ。
「お父さん、23日はみっちゃんと、マチと中央区のカフェに行くから。」
「わかった。次の日は冨久岡に行くんだから、遅くならないようにね。」
「わかった。お父さん、私が冨久岡に行ったら夜一人でご飯食べるんだよね。さびしい?」
「そりゃ寂しいよ。まぁ、でも、修行することはこのはにとって大事なことだから。2年後、成長したこのはに会えることを楽しみにしてるよ。」
「うん。」
お父さんと一緒に夕飯を食べるのもあと4日。なんだか寂しくなってきた。
「このはなら大丈夫。頑張っておいで。」
「うん。」




