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15.翌日

「おいしいです。こんなハイカラなお菓子は初めて食べました。サクサクして中の餡が甘酸っぱくていいですね。70年生きてきてこんなにおいしいものを初めて食べました。でもいいんですか?こんな珍しいもの頂いて。」

「いいの。加代子さんにはお世話になってるし。おやつに食べて。それとごめんなさい。着物。汚しちゃって。洗うの大変でしょ。」

「大丈夫ですよ。あのくらいならとれますから。それにしても魔物討伐によそ行きの着物を着て行くなんて珍しいですね。いつもは法衣を着て行かれるのに。」

「あぁ、昨日はお偉いさんのところに行ったから、魔導師ですって格好をして行くと、家に魔物がいると思われて世間体が悪かったんじゃないかな。それに警備上、法衣を着ていくと尼頭巾や袈裟頭巾で顔を隠すから偉い人のお宅では警備上問題があったんじゃないかな。うちは個人でやってる魔導師だから、お客様のご要望にお応えしなきゃいけないのよ。たぶん。」

「なるほど。そうなんですね。さっ、鮭が焼けました。敏光さんを呼んで来てください。」

「はーい。」

 私は庭の掃除をしている父を呼びに行った。


(ちなみに加代子さんは家の遠縁にあたる人で、私や父が魔導師だと知る一人です。)



「いただきます。」

私は早速塩鮭の皮を取りパクリと食べた。私は好きな食べ物は先に食べるタイプの人間だ。ん〜おいしい。私と父は毎朝4時半から毎日修行をしている。疲れた体にはこの塩鮭の塩味が堪らなくしみるのだ。

「おいし〜。」

私は朝食を味わっていると、

「今朝は傷の処置をして学校にいくんだろ?」

「ヤバ。忘れてた。」


 私は急いで朝食を食べた。そして包帯とガーゼをはずし、傷口を消毒し、イケメン先生からいただいた薬を塗った。傷口はかさぶたになっていた。私は掌の擦り傷もついでに消毒をした。そして身支度を整えて玄関を出た。

「いってきまーす。」


私の家から学校まで歩いて40分。我が家は町から離れた小高い丘の上にある。家業が魔導師であるため術を使う修行をしたするのに町中ではご近所に迷惑をかけてしまうし、(小高い丘は町をみわたせるので)町の異変にいち早く気がつくことができるので、代々ここにひっそりと住んでいるらしい。(何より私たちが魔物を倒す力を持つ魔導師である事は隠して生活をしている。)ちなみに町に住む加代子さんは毎日この道のりを歩いて往復している。加代子さん(71歳は)只者ではないな。

らん

「このは!おはよー。」

「みっちゃんおはよー。」

みっちゃんは私の幼馴染。毎朝、私とみっちゃんとマチは一緒に学校に通っている。ってマチは?今朝は待ち合わせ場所に来ていない。

「マチは?」

「ああ、花の水やり当番。」

「そっかー。」

「あー、こうやってこのはと学校に行くのはあと4日かー。寂しいなー。2年は長いよ。」

「確かにそうだね。私、向こうの学校で、友達できるかなー。」

「このはがキレて暴れなければ大丈夫よ。」

「えー。流石に暴れないよ。」

「ははは、冗談よ。大丈夫よ。」

と言ってみっちゃんは笑っている。そして急にしゅんとして

「手紙書くからね。」

と言ってみっちゃんは私にハグをした。

「うん。返事書くね。」

と私は答えた。



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