109.春休み・(皇子、皇女御一行様⑥)
「どうした!?」
と父に尋ねられ私は事情を話した。すると父は
「いちいちイライラしないの。」
と言って、私の部屋に入ってきた。そして、私が座布団に張った結界を見た。
「修行頑張ってるね!なるほど。ここと、ここに綻びがあるんだね。これは呼吸の乱れが原因かな。」
と言った。すると他の3人もここに入ってきた。そしてともにいちゃんは
「このはちゃんは春休みの前くらいから結界を張り始めたんですよ。これだけできていたら上出来でしょう。」
と言った。すると馬鹿皇子は
「この座布団がどうかしたのか?」
と尋ねた。すると父が
「結界は、魔力がある程度ないと見えないんですよ。」
と説明した。馬鹿皇子は
「これって俺が触っても大丈夫ですか?」
と尋ねると
「大丈夫。これは魔物にしか反応しないから。」
と言って座布団を渡した。馬鹿皇子は座布団を表裏見たり、ぱんぱんと叩いたりして父に返した。
「ありがとうございました。何にもわからなかったです。」
と言った。・・・当たり前だよ。わかる訳ないでしょ。私は心の中でツッコミを入れてから、私は皆に
「ご心配をおかけしました。私は修行に戻りますから、皆様もお部屋にお戻り下さい。」
と伝えると、父が
「せっかくだから僕が教えよう。」
と言ってくれた。
「え?いいの?嬉しい。・・・でも父さん、お仕事中でしょ。」
と尋ねると、
「結界も張ってあるし、この家の中ではお2人に自由にしてもらってるんだ。何かあった時でもすぐに対応できるしね。」
と答えた。
「そうなんだ。じゃあお願いします。」
と言うと、馬鹿皇子まで
「俺も見ていていいか?」
と言った。ちょっと、久しぶりの親子水入らずを邪魔しないでくれる?って言いたいところをグッと我慢して
「申し訳ありませんが集中したいので。」
と答えると、父が
「まぁ、いいじゃないか。」
と言って勝手に許可をした。私が抗議しようと口を開く前に馬鹿皇子が
「絶対に邪魔をしない。だから頼む。」
と真面目に頼んでくるので反論出来なくなってしまった。ともにいちゃんと風花様もなぜか部屋に残ってしまった。私の4畳半の部屋は人口密度が高くなり、息苦しさを感じてしまった。私は
「すみません。やっぱり集中できないので出て行ってください。」
とお願いすると、風花様が、
「じゃあ私達は出て行きます。だから桜はこのまま見学させてやってください。」
と言って、ともにいちゃんと部屋を出て行った。馬鹿皇子も連れて行けよ・・・。私は馬鹿皇子に
「桜さんもみなさんとあちら・・。」
と伝えようとしたら。馬鹿皇子は
「絶対に邪魔をしないから。さっ始めてくれ。」
と言って私の隣に座り直した。私は馬鹿皇子の図々しさに
「・・・はぁ。」
と思わずため息をついてしまった。




