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102.春休み・(一通の書状①)

 4月3日午前11時頃高尚院に一通の書状が届いた。それも県警のお偉いさんらしき方々が4人、正装で直々に届けに来た。その時、私と師匠は雨上がりの境内で竹刀を使っての実戦的な修行を行っていたため、私は泥だらけ。師匠も私が体当たりした時などについた泥が作務衣に所々ついて2人とも汚れていた。お偉いさんたちは私達を見てなんともいえない表情をしていたが、師匠はそんなことは気にも止めず

「皆さんお揃いで、どのようなご用件でしょうか?」

と尋ねた。すると書状盆を持った方が1番偉そうな人のところまで行った。そしてその書状を偉そうな方が受け取ると師匠の前までやってきて少し大袈裟な動作で師匠に渡して、中を確認する様に指示した。

 師匠はそれを受け取ると中身を確認した。その時師匠の表情一瞬曇った。しかし何事もなかったかのように

「断ることは?」

と尋ねた。それを聞いたお偉いさんたちは慌てふためいて「それだけはお許してください。」

とか

「お願いします。引き受けてください。」

とか言って師匠に頭を下げた。師匠は私に書状を見せ、

「どうする?もしかして帝都でも何か問題が起きているのかもしれないね?」

と尋ねた。私は書状を確認した。そこには信じられないことが書いてあった。

 書簡の内容は4月3日から2、3日(仮)桜華様と風花様をここで保護してほしいという内容だった。何で?意味わからないんだけど。っていうか今日来るの?突然過ぎない?しかも(仮)って期間はまだ伸びるってこと?ということは短くもなるのか。それならありがたいけど。私は師匠に

「じゃあお2人はこれからいらっしゃるってことですか?」

と尋ねた。すると師匠は

「さあね。」

と答えた。するとお偉いさんたちは濡れた地面に正座して

「お願いします。どうか引き受けてください。」

と土下座をした。師匠は

「わかったよ。ただし、皇子様や皇女様だからって特別扱いはできないよ。うちのやり方に従ってもらえない時は帰ってもらうからね。」

と言った。お偉いさん方は

「ありがとうございました。」

と地面に頭を擦り付けていた。師匠と私は

「もうやめておくれよ」

とため息をついた。詳しい話は担当者から話があるらしい。なんか面倒なことになったなぁ。私はため息をついた。すると隣で師匠ももう一度ため息をついていた。

 

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