ある(◼️)記者の生徒メモ
◯ある(故)記者の生徒メモ
これは日々の生活のために残しておく青薔薇棟の生徒たちの記録である。
青薔薇棟の有力な生徒。寮長と副寮長について。
(※ 家柄についてはあえて除外)
◯男子寮長
名前 デューク
厳格だが人好きのする優しく真面目な男子寮長。
数ある公爵家のうちのひとつの次男。聖騎士および神官長としての道を歩んでいる真っ最中といったところ。
自己犠牲的な面が多少他よりも強く、生徒の救難支援を最も多くこなした男として有名でもある。
シンプルに人望に厚い人物。
◯男子副寮長
名前 ヴォーパル
寮長に比べるとかなりお調子者といった様子が強い生徒。
聖騎士を代々輩出している名家出身で、ある誓約をすることで固有の魔法を強化して使用している。
家に伝わる固有魔法は手にした武器を「聖剣」としての属性を与えることができるという魔法。これを誓約により武器にとらわれず、どんなものでも聖剣にして扱えるようにしているらしい。
名前をよく知らずとも聖剣の人という認識で呼ばれていることが多い。
かなり軽い性格をしているのか、彼女がほしいと常々ボヤいている姿を見かける。
しかし、誓約により三十歳になるまでは女性関係。とりわけ禁欲を保たなければならない、らしい。
◯女子寮長
名前 ミラーナ
ある公爵家のご令嬢。貴族学科にいらっしゃる王太子殿下の婚約者でもあるらしい。
清純、貞淑。貴族としての格式も度量もプライドも高く、高尚でありながら人助けも積極的な人望のあるおかた。お姉様と呼び慕う生徒も多数存在する。
私も一度助けていただいたことがある。慌てていてろくに礼を言うこともできない無礼な態度にも、優しく落ち着いてくださいねと声をかけてくださった。
最近は王太子殿下に一般家庭出身の庶民が付き纏っているらしく、悩みの種となっているようだ。
◯女子副寮長
名前 マルガレーテ
ある名家の三女、らしい。
きちんと令嬢としての教育を受けていらっしゃるが、他の貴族の方々と違い親しみやすさが段違いのお人である。庶民の文化にもかなり精通している。お貴族様はあまり新聞をよく思っていない場合が多いと思っていたが、彼女はそれほど嫌悪感を覚えているわけではないようだ。
ときおり貴族らしくない発言や口調が出るが、あれは神聖魔法学科のメンバーの前でのみに見せる姿らしい。
男子寮長のデュークとは婚約者としての関係を結んでいる。
後輩からかなり慕われるタイプ。成長を促すように、魔法の修練にかなり親身に付き合ってくださるので余計に人気が高い。
特にダイナという女子生徒を可愛がっており、年度が変わって自身が寮長となった際には副寮長候補にと育てている真っ最中である。




