T-05-02 どこかへの招待状
◯ T-05-02 どこかへの招待状
・発生場所◇位置不特定
・危険度 ◇A
・詳細
真っ白な封筒に真っ赤な封蝋印が押されている手形がランダムに発見されることがある。
この手紙を受け取り、開くといずれかの場所へと導く転移キー代わりとなって魔法が発動し、手紙を読んだものはその場から転移し、消失する。
どんな場所への招待状かはランダムだが、多くの場合学内の徒花事案の元であったり、学外の禁足地へと導かれる。
手に取らなければ無害だが、学外の禁足地であった場合の生存は絶望的であるためランクはAに固定。
見知らぬ手紙を手に取ろうとしなければ発動しないため、比較的危険を避けることは容易である。
なお、封蝋の見た目でどの場所に転移するかどうかを判断可能だという言説があるが、真偽は不明である。
・補遺
学内では手紙や贈り物の類を留め置く部屋が存在するため、学生はその場所以外で発見したものを不用意に手を出さないでください。
・事案1
開かなければセーフだという理由で発火魔法で着火した結果、開いた判定になって転移されるケースが発生しました。学外からの学内掲示板へのアクセスがあり、低位禁足地からの脱出スレが立ったことで発覚した事案です。この場合では転移された生徒が生存することができましたが、リスクが高すぎるため燃やして処理するのはやめましょう。
・事案2
なにも知らない一年生に招待状を開かせる、同期の優秀な生徒に自身からの招待状だと偽って開かせるなどの行為はいじめ、悪質な殺人未遂行為と見做されます。一発退学となりかねませんので馬鹿な真似はしないでください。
・事案3
実力試しに招待状を利用する生徒が出現しました。
学外禁足地に飛ばされ、自身の実力を誇示するような意図によるスレ立てと学外配信を行い、死亡。
スレは学内掲示板ですので問題ありませんでしたが、学外配信は記憶洗浄魔法によるいっせい消去が不可能であったため、学園の不祥事として歴史に残ることになりました。二度とこんなことが起こってはなりません。
徒花事案は危険なものです。
学院に誘引されない場所型の徒花事案は特に危険性が高く、致死性も精神侵食性も高いゆえに禁足地となっているものがほとんどです。
学院内での生活で感覚が麻痺していることもあると思いますが、徒花事案とはどんなものでも決して侮って良いものではありません。
何事も、何者も驕ることなかれ。




