C-10-14 深夜のレッスン
◯C-10-14 深夜のレッスン
・発生場所◇深夜帯の神聖魔法学科校舎
・危険度 ◇C
・詳細
21時〜3時までの時間帯に神聖魔法学科校舎内にて起こる現象。校舎内のランダムな教室にて明かりがついており、中で生徒が一人きりで錬金術、あるいは魔法薬学の夜間自習を行っている。
生徒の顔は発見した人物の理想の異性として視認され、教室に辿り着き、この生徒を認識した者は責任感が強いものだったり、異性に興味のないものであっても教室内へ誘引される。
複数人で行動している際には遭遇しない。
生徒の姿をした徒花事案は誘引された生徒に自習と予習の誘いをかける。この場合、錬金術、あるいは魔法薬学の、もう片方よりも成績が下である教科についての学習に誘うとされている。
この事案に誘引される生徒の多くは成績がふるわない、もしくはなんらかの劣等感を抱いているものであり、徒花事案の生徒は言葉巧みに深夜学習への誘いを行うため、学習を苦手としている生徒でも誘いに乗ってしまう。
学習は秘密の個人レッスンという体裁で行われ、誘われた生徒は一週間このレッスンに通い続ける。
三日ほどで実技授業での成績が上がり、生徒の意欲も向上するが、四日目からは錬金術、あるいは魔法薬学の学習に必要だとして、誘引された生徒の爪、髪、指、目玉……と人体の一部を要求されるようになる。
日にちが進むにつれて到底許容できない部位を要求されるが、長時間この生徒に影響を受けたものは恋人が我儘を言う程度の認識で仕方ないと笑って許容してしまう。
七日目にはより大きな部位(日常生活に支障を来たすほどの部位)の欠損が発生し、影響が消失したあとの生徒は、長年の恋人が消えてしまった、あるいは家族が自身を突き放したほどの喪失感を抱き、徒花事案の侵食を受けた脳に甚大な障害を残す。
肉体的、精神的な侵食や負担が大きく、七日目に到達してしまうとほとんどの場合社会復帰は不可能である。
・補遺
夜間の校舎は立ち入り禁止です。
七日の猶予があるため、深夜に抜け出す生徒を見かけたり、様子のおかしい生徒を見かけた場合は必ず教員へ相談してください。
また、自習、予習ともに寮内でも専用の部屋が存在するため七名未満で集まり、勉学に励んでください。
教員に対する個人レッスンの申請は不可ですが、五名以上の連名での自主補習の申請は多くの場合許可されます。




