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王様もたまには遊びたい〜正月遊び(これは正しい遊び方ではないので絶対真似しないでください)〜

作者: 山﨑403Life

ほんとは今日出さないつもりでしたがなんか思いついたので書いてみました。二時間で書いたので量は少ないですがどうぞお楽しみください。正月はやっぱり笑わなくては!

「暇だ、とても暇だ。」


王は言った。なぜならもうこの世界は救われ、危機に晒されることは一切なくなったからだ。


「そ、そうは言われましても・・・」

「だってもう王って要らなくない?魔王滅んだし、国中平和で何も起きないし。起きたとしても軽犯罪だし。もうこれ王がいる意味ないだろ。」

「一応国を治める王なんですからしっかりしてください。」

「え〜、めんどくさいよ。・・・そうだ、勇者を呼んでこい!」

「いきなりどうしたんですか⁉︎」

「いいから呼んでこい!打首にするぞ!」

「そんな!わ、わかりました。少しお待ちください。」


メイド長は慌てて玉座の間を出ていった。


〜数分後〜


「連れてきました。ちょうど勇者のパーティーは城の中にいたので探す手間が省けました。」

「それはちょうどよかった。」

「お久しぶりですね我が王よ。今度は何があったと言うのですか?彼女の慌てぶりから察するに魔王が復活しましたか?それとも長年眠っていた悪魔が目覚めたとかでしょうか?」

「いいや、今回君達をを呼んだのは他でもない、いい時間潰しを教えてくれないか?」

「「「・・・はい?」」」

「だから我に遊びを教えてくれと言っているのだ。君たち勇者のパーティーはこの世界中を旅したのだろう?」

「まあ、そうですね。」

「その途中で多くの知っただろう。その中でも面白い遊びを教えてくれ!」

「わかりました。そうですね、、、ではこれはどうでしょうか?」


勇者はアイテムポーチから古びた本を取り出した。


「なんだねそれは?」

「これは我々がダンジョンに潜った際、宝箱の中にあった異世界の遊びの書です。」

「い、異世界の遊びのだと!とても面白そうではないか!早速やっていこうではないか!」

「わかりました。ではまず『タコアゲ』たるものをやりましょう。」

「なんだねそれは?」

「この書によると風の力を利用して人型の紙を空高くに飛ばすものになっております。」

「そんなもの楽しいのか?」

「やってみないとわかりませんからやってみましょう。」


勇者一行と王は城の庭に移動した。


「それでどうするんだ?人型の紙ななんてものは用意してないが・・・」

「そうですね、、、多分人型だったらなんでもいいんじゃないんでしょうか?ここには飛ばせと言わんばかりに王の石像がたくさんありますからね、これを飛ばしましょう。」

「そ、それは歴代の王の石像ではないか!そんなもの飛ばしたら・・・」

「くらえ!ビッグトルネード!」

「話を聞けーーーーッ!それにそれ私に石像ではないか!」


石像は真上にロケットの如く飛んでいった。


「きっとこの『タコアゲ』っていうのはどれほど物を高く上げられるかを競ってたのでしょう。異世界では風魔法使い一位の座をかけてこのようなことをしていたんだと私は思います。」

「なるほど、ではこれは魔法使いの私の出番のようね。」

「いや、もうこれ以上被害を出すな!」

「くらいなさいッ!ギガストームッ!」

「だから話を聞けーーーッ!」


歴代の王の石像が空高くに舞い上がり、見えなくなった。


「流石パーティーの最強の魔法使いだ!威力が違うな。」

「フッ、魔法のことなら任せなさい。」

「わかったもうわかったから!違う遊びをしよう!」



勇者一行と王は室内に戻ってきた。


「ああ、私の石像が・・・」

「では次の遊びといきましょう。」

「何もなかったかのように次に移るな!お前たち!どうしてくれるのかね!」

「王よ、この世はもう王という存在は必要ないのです。そう、あれは王様の王位からの解放を示したのです。」

「うまく丸めようとするな!まあよい、次こそは面白い遊びを教えてくれ。」

「承知しました。では次はこの『ケンダマ』たる物で遊びましょう。」

「『ケンダマ』?それはどうのような遊びなのかね?」

「これは多分その書と一緒に入っていたこの特殊な形をした武器を使ってやる曲芸的な物でしょう。

きっとこの武器をどれほど上手く扱えるか、またはこれを使ってどれほどの威力が出せるのかを競い合う私は考えております。」

「そ、そうなのだろうか?」

「私もこの武器を使ってみましたがこれは簡単に使いこなせる物ではありません。しかし異世界の人々はこの武器を自由自在に操れるのだとか。」

「まあやってみよう・・・ぶへぇっ!」


王様が地面に倒れた。


「あっ・・・すいません、まさか先についてる玉がこんなにも飛ぶとは思っていなかったので・・・」

「き、貴様・・・許せん!一発は一発だ!それを貸せ!」

「なるほど、つまりこのようにして攻撃し合い最後まで立っていた奴の勝ちというわけだな!つまり武道家である俺の出番だ。」

「いや、お前は出てくんなよ!勝てるわけないだろ!やっ、やめろそれを振り回しながらこっちにくるな!」

「くらえーーーーッ!」

「危なっ!」


王様は危機一髪武道家の攻撃を躱した。

しかし武道家の『ケンダマ』は勢い余って玉座にぶつかり、壊れた。


「えっ、何君たちなんか私に恨みでもあるの?」

「そんなことありませんよっ!」

「いいながら攻撃してくんなよ!言ってることとやってることが違うんだよ!

チクショーーーーッ!なんでお前らなんかが勇者なんだよーーーーッ!」


王の声は城中に響き渡った。

この異世界遊びの一部始終を見ていたメイド長はその様子を城中に話し回った。


そして数年後、この遊びが世界中に広がり治安がどんどん悪くなって行ったことに王はとても後悔したんだと。











楽しんでもらえたでしょうか。

皆さんが少しでも笑ってくれたなら嬉しいです。正月遊びは節度を持って行いましょう。

年末に初めて書いたギャグ短編もあるのでそちらの方も見ていただければ幸いです。

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