八幕「安心ビリカ」
―「…嗚呼、戻ったか。」
気づけばそこはいつもの場所。
やはり、一筋縄ではいかなかった。
「…もう少し経ってからでもいいかもね。だって私達狂い者だって生産されているはずだもの」
「そうだな。」
「…操り人形、か。」
「狂い者に向かって…何を言ってるんだかねェ」
「…ン?ビリカどした?」
「…あの破壊神、御父さんだ」
「えっ」
「絶対そうだ…転生した御父さんが全て操ってたんだ。判る。」
「さすが元凶、ってとこか…」
「…で、ビリカはどうしたいわけ?」
「…もう会いたくも亡い。亡い。亡いから…亡いし」
「…そっか…」
「とりあえずみんな、御腹空いたでしょ?御飯にしようか」
「賛成!」
…
「狂い者って、これを食べるの…!?」
「うん。最初は人に育てられたから人の食べ物しか食べれなくて慣れなかったけど、すぐ慣れるよ」
「そ、そっか」
「人間の食べ物もあるから、大丈夫。ね」
「そうよ、そんなに無理しないで『狂いましョ』?」
「うん、ありがとう…まず食べてみるね。……ん、…意外と美味しい!」
「おっ、もう慣れた?」
「ね、美味しいでしょ『心の肉』」
「次は心の血、どーぞ♪」
「あ、ありがとう………うん、なかなかいけるね」
「おお~、いいね良いねェ」
「もう『狂えタ』んだね。これでビリカも一人前の狂い者に近づいたじゃん」
「ははっ、ありがと」
冷たいのか暖かいのか温かいのか狂いなのか解らない会話を交わす狂い者。
優しさと狂い半分半分なのが、狂い者達は当たり前なのだ。
―「あ、もう10時かぁ…み、皆、夜更かししたり、する…の?」
「うん!寝たい人は寝たり、朝まで起きてたり、狂い者だから寝なくても大丈夫だから自由だよ!」
「…俺の場合寝るけどな」
「エナはいつも眠いからね…あはは」
「そうなんだ、夜更かししてそうだったから、意外…」
「…で、ビリカは寝る派?」
「いや、夜更かしよくするから…さ。」
「あ、そうだ! ビリカ、ゲームしよ!」
「げ、ゲー…ム?」
「この時代にはゲームってものが存在するよ。凄く面白いの」
「へぇ、なんだか楽しそう!」
「やろやろ~♪」
「…はぁ、今夜は俺も付き合ってやるか」
「えっ、エナも!?なんかわざわざごめんね…」
「いいんだいいんだ、今日はなんだかんだいって調子いいしな」
「あ、ありがと」
「僕もやる!対戦対戦♪」
「ビリカ用のゲームあるよ~!いろんなのあるよお~~♪♪」
「わぁ、こんなに!?ありがとう!」
「さぁ、宴の始まりだァァーッ♪」
ガヤガヤクルイモノ、クルイモノガヤガヤ。
ガヤガヤタノシク、クルイモノタノシク。