終幕「旅立ち」
―「冒険家?」
「そう。いろんなとこにいって狂い者を助けたり、天罰下したり…」
「すぐ『狂エタ』ビリカなら破れる殺れる!」
「良いと思うわ。」
「いいねイイねェ!!」
「狂い者冒険家・電解ビリカ!いいね…すごくいい!」
「みんなありがとう…」
「いろんな狂い者に出逢えるといいね!」
「うん。いつかここに狂い者を連れてくるね。」
「それで、どうやって何処かへ行くの?」
「これだよ「「狂い船」」 」
「わぁ、すごいじゃんかァ…」
その船は化け者が言う通り、狂った船だった。
何処から見ても狂気で凶器で狂喜な船『狂い船』。
「…何処に着くかは解らない。けど、狂い者と破壊魔が居るところに必ず辿り着く。そんな船だよ」
「ありがとう、化け者!絶対帰ってくるからね!」
「あ、これ、ゲーム!大切にしてね。充電器も!」
「電解、魔の御守りだ。」
「心の肉や血の食料だよっ」
「わぁ、沢山…壊れないかな…」
「大丈夫大丈夫。」
「…よし。みんな、いままでいろいろありがとう。みんなのお陰で沢山のことが學べたし、ちゃんとした狂い者にもなれた。みんな、本当にありがとう。」
「此方こそ、昔の破壊魔を調べる切っ掛けになったわ」
「ビリカ、ありがとね」
「愉死かったよ~、ビリカ!」
「みんな、ほんとにほんとにありがとう。…じゃあ、そろそろ行くね」
海が揺らめく。
水が綺麗に見えて、船が動く。
「ビリカ~!元気でね~ェっ」
「一杯狂い者連れてきてね~!!」
「電解、元気でな…寝たかったら寝ろよ」
「ま~~た~~ね~~ビリカあああ」
「ビリカ、またね!」
「またね、皆…!」
こうしてビリカは、海へと旅立った。
そしてビリカによってまた『新たな破壊』がはじまる。
狂い者達は狂い自由に自由狂いに生き、全てを天罰に包み込む。
狂い者が増えるほどに、逆襲破壊は増えて行く。
その『ウレシサ』と『狂喜」。
それは狂い者にしか判らないものだった。
こうしてる間にも、増え狂う狂い者。
逆襲の破壊は、増え続ける。
また一つ、また一つ。
破 破 壊
壊
破 壊
破
壊 破
壊
さぁ、新たな破壊のはじまりだ。




