光の正体
暗闇の中を歩いていると、一点の光が見えた。歩いても歩いてもその光は遠ざかって行き、錯覚か?と思い歩いたが、やはりそう光は、遠ざかっていた。
どういうことだ?そう思い後ろに引き返してみると、なんと、その光が近づいてきた。だが、距離が縮まる事はなかった。
「君名前聞いてなかったな! 名前なに?」
僕は最後のパーティーメンバーに名前を訪ねた。だが、その名は、何と中学の時のクラスメイトの名だった。
「私は、アリア……」
僕は信じられない。どうしてここに。その子は僕は本当は覚えていた。忘れたかった。それだけだ。
「アリア……お前……なんで……」
アリアは僕は中2の時行方不明になっていた。そこにアリアがいるのは、1つの事実を意味していた。そう、アリアはずっとこの世界に迷い込んでいたのだ。
「私は、この世界に迷い込んで、ボスと戦う度胸もなく、生憎私は、あの世界が好きじゃなかった。だから私は、ここに居たの!悪い!?」
怒り混じりに声を荒げてアリアは僕に怒鳴ってきた。決して八つ当たりではない。それは僕にもわかっていた。ただ、僕は何て答えればいいか分からなかった。とっさに出た言葉だった。「ごめん」
「もういい!!」
アリアは走って光の方へ走って行った。何と光はアリアの方へ駆けて行き、その光の正体は巨大な鮟鱇だった。アリアはそれに気づかず光へ走り去り、何と鮟鱇に食べられてしまった。
「うわ!!!!」
僕はアリアを見殺しにして走って逃げた。仕方がない。アリアが勝手にした事だ。そう自分に言い聞かせ、僕は逃げた。
分かっていた。ここで逃げたら一生後悔する事わ。分かっていた。だけど、僕には、妹を助けるという、大切な事がある。そう自分を言い聞かせ僕はアリアを見殺しにした。
そんなある日だ。僕はまた、戻ってきてしまった。ここを超えなければ、2層フラワーチェーンに辿り着かないからだ。僕はアリアの事を忘れたと自分で無理矢理思い込んでいた。
「あれは。光?」
鮟鱇の提灯が見えてきた。『うおーーーーー!!!」僕は鮟鱇を斬りにかかった。鮟鱇はびっくりするくらい弱かった。普通に逃げて行った。
「な、なんだったんだ?」
僕は遂に第2層フラワーチェーンに辿り着いた。
そう思っていたが、そこは絶海の孤島つまり、第3層絶海の孤島だった。第2層は暗闇の中だったのだ。ボスは提灯鮟鱇。どうやら、知らぬ間に僕はボスを倒し、2層をクリアしていた。