出会いと別れ
これは、僕の妹のつまらない話だ。僕の妹は、僕が小学校5年生の時に生まれた。そうつまり僕と妹では、12歳離れているわけだ。僕は生まれる前は喧嘩もするわけもないし、大事にすると決めていた。これは妹が生まれてからの物語だ。
【出産日】
僕は今日インフルエンザにかかってしまった
どうしよう。妹に会えない。速く会いたい。
僕の胸は、会いたいと言う気持ちでいっぱいだった。
だが、インフルエンザは1週間経っても治るどころか、悪化してしまった。
僕は病院におばあちゃんに連れて行ってもらった。
「B型インフルエンザだねー」
先生は普通に言ったが僕はなんでだよ!という気持ちが込み上がってきた。
何故なら僕はA型インフルエンザで寝ていた。つまり僕はA型インフルエンザとB型インフルエンザ共にかかってしまったのだ。
僕はまた妹に会うのが遠ざかって行く、そんな事を思い家に帰った。おばあちゃんは僕にゼリーを買ってきてくれた。そのゼリーの味は一生忘れないだろう。会いたいけれど会えないその気持ちを抑えに抑えている時に食べたゼリーの味はしょっぱかった。それもそのずだ。僕は涙が止まらなかったのだから。
それから2週間が経った。ようやく、潜伏期間も終わり、病院に行く許可がおりた。
「治った!」
その瞬間は、今まで生きた時間の中で、一番嬉しい時間、一番我慢した時間、そして一番会いたいと思えた時間全てを乗り越えた自分があるから今の自分があるのだ。そう思い僕はお父さんに病院に連れて行ってもらう事になった。
「ここやで」
お父さんは僕にそう言った。忘れもしない、扉を開ける瞬間は、今まで会いたい会いたいと思っていた気持ちが込み上がってきて、僕は涙を目に貯めて部屋に入った。そこにはお母さんと初めての対面の妹がそこにはいた。
お母さんは僕に「抱っこしたって!」と言った。
僕は本当に自分で良いのか?そう思いながら言われるがままに抱っこをした。正直その時のことはあまり良く覚えていない。だけど僕は可愛いとは思えなかった。
「お兄ちゃんやで!」
僕は妹に柔らかい顔で声をかけたが、妹は眠っていた。
指を手のひらに置けば握ってくれる、今まで感じられなかった、【生きている】を感じていた。そして時は流れた。
【16年後】
今僕は28歳ともう社会人だが、妹は華のJKをしている。妹はモデルをしているが、正直僕はそれについて何も思わなかった。自分の妹が晒されている事などどうでも良い事だ。そんな事より僕は、自分の夢を諦めてしまった今の自分を見ることができない。そんな状況だった。
そんなある日僕は実家に帰る事になった。僕は親に小説家になるんだ!とそう言い、家を飛び出したのだが、自分の才能の無さを知り僕は諦めた。
それを知れば妹は何て言うのか。そう思いながら僕は実家に帰ってきた。
「ただいまー」
だが僕の家は消えていた。いや正確には、潰れていたと言うのが正解だろうか?
どうしてこんな事に………………
僕は驚き声が出なかった。
何処からともなく声がした。
「もし家族を取り戻したいなら、ダンジョン64層に来い。」
僕は『ダンジョン』というワードについて何も思わなかった。それは他でもない。僕が中学3年生の時の事だ。僕はダンジョンのようなところに行ったことがあった。恐らくその世界は、魔物などが沢山生息している世界だ。そして何より、今の自分じゃあ死ぬそれを察した僕は、その世界に行くのを辞めた。
「……………行かなきゃダメだ。」
僕は友達を連れて行こうとしたが、なんとみんなの家も消えていた。
何を目的としたのかは分からないがやはり僕は何かを試されているそう察した
自分の弱さを乗り越え、その世界にもう一度入るこむ事を決意した。