第三話 初めての戦闘
タイトル変更しました
異世界転生!→異世界転生譚!
これからもよろしくお願いします
変更点です。
気術の説明→気術の攻撃能力の説明
強力だけど、魔法もあるしな。→強力だけど、この世界には魔法があるしな。
一瞬の浮遊感の後、目を開けると、そこはとてつもなく広い大草原だった。
「おお~、これが異世界の景色か」
俺は初めて見る異世界の景色に感動し、その景色を目に焼き付けてから動き出した。
「よし、とにかく強くなんないとな。もらった能力に格闘術があったけど、やっぱ異世界だし剣を使いたいしな。そのためには街や村を探さないと……」
そう言って歩いていると、一つ忘れていたことを思い出した。
「そういえば【気術】って何なん……ッ!」
気術について考えていると頭痛が起こり、一瞬で膨大な情報が流れ込んでくる。かなりの痛みが襲ってきたので頭をおさえてうずくまっていると、ゆっくりと痛みが引いていった。そして完全に痛みが引く頃には、【気術】を完全に理解していた。
「はぁっ、はぁっ、この力が【気術】か……」
かなりの情報量だったので、ゆっくり整理していく。気術とは、この世界に存在するオーラと呼ばれるものを自在に操ることが出来る術で、体に纏わせたり、武器に纏わせたりすることが出来る。纏わせると、纏わせたものが頑丈になり、攻撃力が増す。これが気術の攻撃能力の説明。
「強力だけど、この世界には魔法があるしな。しばらくしたら使わなくなるだろうね」
また歩き始めると、少し先に緑色の小さな人間のようなものが5体いた。
「もしかしてあれは魔物?ということはあいつらはゴブリンか?」
異世界感に感動しながらゴブリンたちを観察しているとあちらもこっちに気が付いたようで、手に持っている棍棒を振り回しながらこっちに近づいてくる。
「よし、戦闘をしてみようかな。おい、かかってこいよ!」
俺がゴブリンたちを挑発するとゴブリンたちがキレて向かってくる。俺が拳を構えると自然とどう動けばいいのかわかってくる。さらに拳には薄い金色の気体みたいなものが纏われていた。恐らくこれがオーラなのだろう。
「よし、こい!」
「「「ギャァァァァァアッ!!」」」
五体のゴブリンたちが一斉に叫び棍棒を振り下ろしてくる。俺は落ちついて一体一体を始末していく。
「オラッ!でやっ!はっ!」
「ギャッ!」
「ギャバッ!」
「ギャアッ!」
拳がゴブリンにめり込むたび気持ちの悪い感触が拳に伝わっていく。そして拳がめり込んだゴブリンたちはめり込んだところが弾けていく。
その様子を見ていた残りのゴブリンは俺から逃げて行ってしまった。
「うえっ……やっぱきついなぁ」
初めての命を奪う感触に吐き気を抑えられなかった。
「でも慣れなきゃね。こんなんでへこたれてたら異世界ライフなんて楽しめないよな」
一つため息を大きく吐くと、深呼吸をして、また動き出した。
そのまま歩いていると目の前から馬車が走ってきた。しかもかなりのスピードである。よく見てみると後ろから馬に乗った、見るからに盗賊ですって身なりの人達が馬車を追いかけていた。
「たっ、助けてくれぇ〜!!」
「どうした、大丈夫か?!おっさん!」
馬車に乗ったシンデレラ……ではなく普通のおっさんが助けを求めてくる。ちなみに俺は馬車の横を並走している。
「とっ、盗賊だよ!追われてるんだ、助けてくれ!」
おいおい、まさかこんなに早く対人戦をやるとは思わなかったぜ。