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『幕間』 JACK
――(くすくすと笑うJACK)
こんばんは、皆さん。
今宵もカラスが鳴いている…。
(どこかの洋館。ここは彼の住処らしい)
(部屋は暗く、明かりはテーブルの蝋燭だけ。JACKは肘掛けのついたアンティークな椅子に、格好付けて座っている…)
さて。小学五年生の、速水少年。
彼はようやく、自分の体質を気にしはじめて来た。
全く、あの子はのんびりというか、うっかりというか。
(またクスリと笑う)
…そう。これはいわゆる、『霊感少年』のお話。
けど知ってるか?
そう言う子供は、大抵、大きくなれないんだよ。
そのまえに、誰かに。いや、何かに引き寄せられて。そしてそのまま…?
(剣呑な気配が暗闇から…、――JACKは誰かと対峙している?)