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JACK+ 怪談 ショートストーリー  作者: sungen
JACK+怪談 2章 子供時代
16/23

『お泊まり』①


「別に良いけど」

俺はぶつくさ言いながら、客間の布団を、ばあちゃんの部屋から出した。


「じゃあ、私は晩ご飯を…」「手伝います」

ばあちゃんが言って、親父が居間を出て行った。

俺は布団を、居間の隣の仏間に敷いた。


まあ、特に何も無い…と思いたい。

『帰ってこい問題』は良くある事だし。


でも今さら転校とか。もう小学校高学年だし。

こっちにはダンススクールもあるし、ばあちゃん一人じゃ寂しいだろうし。

うん。このままで良いな。


俺はそれで決意をまた固めて、仏壇に向かった。


「ん?」

仏壇には、鈴がふたつ、置いてある。

親父にあげようか。


仏壇には、母さんの位牌がある。写真が飾ってある。

御鈴をならして、手を合わせる。

「…母さん、なんで親父と結婚したの?」

俺は呟いた。

…きっとあの顔に惚れたんだろう。


お化けとか多いけど。

俺はとても、今の暮らしが気に入ってる。

ずっと続くかは分からない。

けど、中学卒業くらいまでは、ばあちゃんが生きてる間は。

ずっとこっちにいても…って思う。


じゃあ、もしばあちゃんが死んじゃったら?

俺はこの家には居られない。

元々…この家に来たのは、病気の治療の為で。専門の先生がこの県に住んでたからだし…。


「朔」

親父に呼ばれて、俺は立ち上がった。


何も無いことを祈る。鈴を手に取った。


「親父コレ、もらったやつ一個あげる」


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