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JACK+ 怪談 ショートストーリー  作者: sungen
JACK+怪談 2章 子供時代
10/23

『幕間』(速水) 『ティーカップ』


暗闇から、くすくすと云う笑い声がする。


「――だから、賭をしよう」


―かけ?


俺は聞き返した。


「ああ。この子供が生き残れるか――」


この子供…?

つまり、さっきから、こいつが話している、怪談もどきの主人公…?


「それとも、この子がくらやみに、のまれて終わるか。語り比べをしようぜ」


くすくすと、そいつが闇の中で笑った。




『ティーカップ』(速水)



その日、カップが割れた。

俺が触れる直前に。


「あ…」

いいや、少し触ったと思う。


もうずっと使ってたし、ヒビも入っていたから、寿命だったんだろう。


俺は新しいカップを買う事にした。


――けど。


新しく買ったカップを戸棚において、茶碗を拭いていたら。

小さな音がして。


「あ…」

いつのまにか、新しいカップにひびが入っていた。


――これは粗悪品だっただけだよな?



■ ■ ■


『お手本』(JACK)



これは、別の角度から見た話だ。


ある子供が、カップを割った。

その子供はギリギリ触っていなかったけど、元々ヒビが入っていたけど。

そのカップは独りでに割れてしまった。


その子供は、もしかしたら。

『こんなヒビの入ったカップはいらない』

そう思ったのかも知れないな。


別の角度から見ると。

その子の後ろの、ある人が、手を伸ばしていた。


カチャン。

そして割れた。


子供は新しいカップを、嬉しげに買ってきた。

「~♪」

…新しいカップが気に入ったみたいだ。


だけど。



カチャン。

食器棚に置いた、そのカップは割れた。




――どうしてだろうな?



〈おわり〉

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