表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/56

異世界

私、榎本優菜。

この春、花の女子高生になったばかり。

まだまだピチピチの15才。


だけど、毎日が楽しくない。

ちゃんと自分で希望の学校を選らばなかったからだろうか?

何一つ楽しくない毎日。

SNSを覗くとみんな幸せそうで、どうして自分だけこんな日々を送っているのだろう?

SNSの世界の中にだけ本当の幸せがあると思っていた。

昔、よく母親が言ってた。


『高校生活が人生の中で一番楽しかった』

って。

正直中学三年生の頃は周り(バカな母親以外)に勉強しろ勉強しろって言われてばかりで本当嫌になってた。

別に勉強しなくても出来るし、いい高校に行きたい訳じゃなかったし。

高校行けば何か変わるのかな?って。

高校行けば楽しいことあるのかな?って、母親の言葉を信じて高校進学したのに、何もいいことなんて無い。 

高校上がったばかりなのに、毎日毎日勉強の話ばかり。

土曜も一日学校とか。

とは言え、そんな有名な進学高校じゃないくせに、勉強量は半端ない。

本当校舎ごと燃えちゃえーって思う。

学校も先生も全て消えちゃえー。って本気で思ってた。

私のいるべき場所は、私の大好きな乙女ゲームから火がつきそのままアニメ化にまでなった、『理想のプリンスのいる場所』の中でしかないと思ってた。

そう、確かに思ってた。

けど…。



「本当にその世界の中に来ちゃうなんて思う訳ないじゃん」

てか、何でこんなアニメ世界にいて、うちのバカな母親はすっかり馴染んじゃってるの?

てか、あんたいくつだよ?

公園のような庭にフリフリのゴスロリの服を纏ったバカ母は、イケメンに背中を押されてブランコを満足気に乗っていた。


「おい、バカ母、何、馴染んでるんだよ?おかしいと思わない?」


「バカ母って誰のこと?私子供なんて産んでないわよ、まだ16才のティーンズだし、ちゃんとルナって名前もあるのよ。月と書いてルナと読む。正に今時の名前」


は?

確かに、確かに、今目の前にいるのは私の知っている母親と似ても似つかないアニメ顔の可愛い女の子だけど、直感的に母親だと分かる。

てか、こんなバカな女はうちの母親以外いないと思う。


「てか、ルナってなんだよ?バカ母の名前は真実子だろ?」


中年おばばがいつからそんなキラキラネームになったの?


「あれ?知らないの?そこの受け付けに名前を登録する場所があるから、あんたもやってきなさいよ。何でも好きな名前でOKよ」

はぁ?

受け付けとかなんだよ?


本当にここは一体なんなの?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ