象徴詩『カイメリック版「矩形蟲」』
意識末端に義甲を着けた軸索
熱した小石を詰める遠景の青海
キネシクス履修の普遍工程を駆り立てる
洗剤で真珠を貼るトゥアレグの棚
切り刻み沈む海
対立混成した
問いを創る稀邸にて
灰タイル窓を設置する
華美な矩形蟲の棲み家
孔雀蛇の卵白とデーツ建材
生死前後と
接着カウンセリングの招待券は
集合写真の地面を過ごして
カリーニア外交官の娘
人工自己の三月の雨は泳ぐ体液
皮を剝ぐと
戦利医と傾識が
乾いた干し色を編み集めて
刺繍を始める
泥と豚
服するは多動
懐くは寡静
電信クランチの壁
絹仔のウィジャ盤
倒神更新で頂点を引き擦る
偽天を吊る苗床に
理非不可知が生えるように徴る
鳥籠に飼う雨雲を喰う矩形蟲
追随冥加を得るために
小眼球を連ねた首飾りに金貨が映り込む
正常バイアス尖兵が折れた腕に乗って
夜海仰いで勤める行列行進
春の宵が薄片剝離し
潰した炬の火の粉
摘まんで眼に植えている