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後編

これにて完結

 俺は今日もまた逃げ続ける。


 後ろからは黒っぽい影みたいなのが追ってくる。


 逃げる、逃げる、逃げる。


 岩場を抜け、でっかいゴリラみたいなのの股の間をすり抜け、森の中を進む。


 ん?今何か妙なものの傍を通ったような・・・


 ちらっと後ろを向くとゴリラみたいなのと影みたいなのがにらみ合いになっていた。


 この隙にさらに逃げる。逃げる、逃げる、逃げる。


 影みたいなのを巻いて10秒もしないうちに今度はでっかい鳥っぽいのに見つかった。


 逃げる、逃げる、逃げる。


 途中でバッタっぽい何かを発見。捕まえて食べる。


 なかなかに運がいい。なにせこのバッタっぽいものはうまいのだ。


 いや、この体に味覚はないからうまいというのは正確ではないか。なんというか満たされる感じなのだ。


 そんなことを考えながら逃げてるとふいに体の奥底から力が湧き出てくる感じがした。


 この世界に生まれ変わって初めての体験だ。


 そしてなんと体が光りだした。思わず逃げるのをやめるてしまうが、鳥っぽ奴は追ってこない。


 それどころかまるでおびえるかのように逃げていってしまった。


 これはあれだろうか。魔物に転生したものにありがちな進化というやつだろうか。


 ・・・つまり、ついに逃げ続けるだけの哀れな生から解放されるということだろうか。


 これはきたかもしれない。ここからが俺の本当の始まりなのだ。そうに違いない。


 俺はそんなワクワクした気持ちを抱えながら光が収まるのを待った。


 そして、ついに光が収まる。と同時に自分が何をするべきかも理解する。


 俺は本能のままに前へと進みだす。





 ・・・そう。逃げるために!


 期待した俺が馬鹿だったようだ。所詮アガルーは進化してもアガルーなのだ。


 さっき逃げ出したでっかい鳥が再び襲ってくる。


 ええい、遠くから様子をうかがってやがったな!


 俺は逃げる。ひたすらに逃げる。進化前と変わらずにただひたすらに。


 いつかやられるその日まで。




 ~ステータス~

 種族『ヨクアガルー』

 名前『    』

 LV 微

 HP 微

 MP 微

  その他能力値 無

  スキル なし

  特性 良い餌


 『良い餌』・・・・・・この特性をもつものが他の魔物に倒されたとき、倒した魔物は種族としての位階が2つ上昇する。また位階がすでに最上位で上昇できない場合、その魔物が持っておらずかつ覚えることのできるすべてのスキルの中から2つランダムで習得することができる。

 また1つ上昇した段階で位階が最上位になった場合、その魔物が持っておらずかつ覚えることのできるすべてのスキルの中から1つランダムで習得することができる。



ちなみにですがアガルーの元ネタはとあるダンジョン探索型RPGに出てくる敵です。

わかる人がいるかどうかはわかりませんがw

こいつのせいで鍛えた武器を失った悲しみ・・・

こいつと戦車はトラウマです


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