表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】天才魔術師団長は天才魔女姫を守れない  作者: かんあずき
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

79/124

79 魔力暴走の後始末

アレクの言葉に驚いて飛び起きたヴァネッサは、クラクラとしたようで頭を抱える。


「おい!大丈夫か?」

「大丈夫なわけないでしょ。魔力が暴走した後なんだから。魔女の森で魔力暴走を防ぐ話を聞いたことがあったけど、こんなキツイと思わないわ」


反動が激しいらしく、そのまま吐き気をこらえている。

「これに吐け」

空間に出すとボックスを作ると、瞬間ヴァネッサの嘔吐の音が聞こえてくる。アレクもゆっくりベッドから起き上がり、ヴァネッサに近づくと背中をさすった。


ヴァネッサと魔力混合で、魔女の力を分けてもらった後に、空間バッグの作り方も習ったのだ。

残念ながら魔女ではないので、バッグになるほどの容量は作れないが、嘔吐袋ぐらいの大きさなら作ることができるようになった。

だが、使い道がなくがっかりした技術の一つだ。


こんなところで役に立つとはーー


アレクが近づいて触れても嫌がらないということはーー

怒らないほど弱っているのだろう。

魔法陣を展開させ、一口大の水球を作る。


「口を注いで。そうそう」

水球を口に含ませ、口を濯ぐとヴァネッサはアレクの方に倒れ込んだ。

といっても、不可抗力でぐったりして、意識が落ちかけている。


「ラベンダーが私の子供だというのは、理解した。謝って許されるとは思わない。体の調子が良くなったら、ゆっくり話そう」


そのままベッドに横たわらせるが、自分も表面上良くなっているだけで、魔術や魔法を使うから限界だった。

そのまま、ヴァネッサの横で意識を手放し、目覚めたら翌朝だった。


◇◇◇


「あんたたち、絶対安静って言ってるのに仲良しすぎない?」


使い魔が、容赦なくアレクを引っ掻く。

その痛みに目を覚ます。


「そんな仲良しに見えるんなら、見る目がなさすぎる。そろそろヴァネッサの使い魔やめたらいいんじゃないか?」

アレクは引っ掻かれた手をじっと見つめた。治癒魔法を展開したいが、今は我慢だ

「残念!今はラベンダーの命一分預かってるから、ヴァネッサじゃなくて、そのままラベンダーの使い魔なのよ。私の主人の両親が手がかかるから、サービスで様子見に来てるの」


ベッドの上で思い切り背伸びをしている猫は、見た目は猫だが魔だ。

可愛いとか、なでたいとか思ってはいけない。


「ヴァネッサの魔力暴走の後の後遺症が激しくて、付き添ってただけだ。こっちも魔力をつい使ったら意識が抜けた。」

使い魔は目をぱちくりして、ヴァネッサの様子を見る。

顔色が悪い。


「しばらくはラスカルのところでゆっくり休ませたら?ラベンダーたちも、結婚休暇でお休みをもらってるし」

「え??みんな??じゃあ自分は?」

「そんなの元嫁の実家よ。遠慮しなさいよ」


アレクはがっくし肩を落とす。


「なあ、ラベンダーにもヴァネッサにも謝るだけじゃダメだよな。どうしたらいいと思う?」


使い魔は目を細めて、足を舐めながらうーんと考えるふりをする。そう、フリだけなのだ。絶対こいつは、考えてない。


「そんな睨みつけないでよ。でも、あんたに何の権利も権限もないんだから、謝って二人の希望をかなえるしかないわよね。普通に考えたら、二度と顔を見せるなってところじゃないかしら?」

「お前って魔だけあって、ぐいぐい嫌なことを言うよな」

「あら、ヴァネッサはあなたの短所だし、その間にできたラベンダーは、これからは言うまでもなくあなたの最大短所じゃないの。魔は、その心の中のドス黒い空気が大好きなの。しっかりぐいぐいいじめさせてもらうわ。あなたは魔力も高いし、しっかり対価をいただけそうだわ」


アレクは、容赦のない使い魔の言葉にため息をついた。

だが、あまりにも的を得ていて、更に落ち込んでしまうのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ